神に等しきミケランジェロ

「神に等しきミケランジェロ」。行く気は全くなかったんだが、「ラオコーン」が来ていると聞いたら、俄然行きたくなった。

ラオコーンの大理石象
ラオコーン


残念ながら、美大に進みそこなったから経験できなかったが、「ラオコーン」は美大生泣かせの超絶難しい石膏像なんだそうな。ジブリ映画「猫の恩返し」で、高校のゴミ捨て場に捨ててある。ハルの背景画だが、カットが変わるたびにラオコーンがあっちこっち向く。美術監督の嫌がらせ設定なんだそうな。
ラオコーンは確かにすごかった。でも、成績評価に関係なかったら、これ、木炭デッサン苦しんでみたい気はする。

お目当てはラオコーンだったが、ドッキリしたのはやはりこの展示の主題のミケランジェロ・「ダビデ・アポロ」だ。20代での制作という「若き洗礼者ヨハネ」もキレイだが、50代の円熟期に作られたという「ダビデ・アポロ」は、なんかもう、妙な気分になるような、離れられなくなるような、うん、その、なんというか…。未完のまま放置され、素地は彫りっぱなしでまだデコボコ、ダビデなのかアポロなのかもわからないというこの作品。完成しなくてよかったんじゃないか、という気さえする。完成してたらとんでもなくヤバいものになっていたんじゃないかと。

顔のツギハギつながりで、「若き洗礼者ヨハネ」とブラックジャックのコラボというグッズも販売中。私としては、なんだかなあ、だったけど。このグッズは、展示会場外のミュージアムショップで買えます。