ライブハウスAPIA40

ホールへ降りる階段

ライブ報告2連発。今回は学芸大学駅の地下ライブハウスAPIA40だ。この階段を降りる。そして降りたら当然登る。

武道館が終わって一息ついたころ、Facebookのニュースフィードに流れてきた梶原茂人さんのライブ情報。いわゆる「小さなライブハウス」は、当然のことながら車いすにはハードルが高い。ヘルパーのスケジュール調整とかとも絡むのでなかなか行きづらいのだが、今回のこの日、ちょうど、「すいません。担当ヘルパー、サ責とも春休みをいただくので、当社、派遣が出来ません。そちらで他社調整お願いします。」というキャンセル通知が来た。これは行けということか。

とはいえ、ライブハウスのサイトの写真見ても、グーグルマップのストリートビューを見ても、どれ見ても「手すり無しの階段で壁にはチラシがいっぱい」のスタンダードな雑居ビル地下ライブハウス仕様。数日逡巡して、恐る恐る「毎度すいません。車いすと本体合わせて70キロの物体、何とかなりますか。」と、主催者でありプレイヤーである梶原さんにお伺いを立てた。20年も追っかけやっていて、割とコアなファンの人たちとつるんでいたし、20年前に車いすでライブに乗り込んでくるヤツは珍しかったから、覚えてくれている。会場に掛けあってくれて、「人を降ろしてから車いすを降ろすのなら。」ということにしてくれた。行ってみて無理そうだったら引き返す、ということにして、とにかく行くことにした。

しかし、状況から考えて、これは「おんぶ」しかないよなあ。人の尊厳とか、「介助」の仕方とか、固いことを言えば「おんぶ」はいろいろマズいのだが、もう私も五十路だし、建前ゴタゴタいわなくていいか。自分のイイコトだけ考えて好きにするか。

おんぶするんなら、ゴツいベルトとか引っ掛かるものは着ていかない方がいい。最近こればっかのライダースもゴツいから止め。負ぶう人に当たらない着物を。
今、本体が40キロ切っているから、そこは「私の」気が楽だ。
観客の中に、たぶん見知った顔がいくつかあるはずだから、助けは期待できるだろう。

2時半の開場で、学芸大学駅近くでランチしたかったが、あの手の町並みは車いすで入れるかどうかがわからないから、地元駅で済ませ、トイレも駅で済ませておく。暖かくて良かったよ。

結局、「男性スタッフのおんぶ」で、特に何の問題も無く。

舞台の様子


小さなハコで、息づかいの感じられるライブはとても心地よくて。
そして、皆で再会を喜び合って、次の再会を約束して。

そして。
私が魂消たことに、もうひとり車いすのお客さんが来たんだよ。しかもWHILに乗って。あんな重いもん、どう運ぶんだよ、と、思ったら、折りたためる軽量版だった。
こちらは付き添いさんがいて、歩いて階段を移動していらしたけれど。135時代のグッズをお持ちだったから、古いファンらしかったが、初めて見る人だった。

とゆーか、この車いす率の高さは何? そりゃ、問い合わせたら、「もひとりいるし、いつも来てるし、どうぞ。」って言うとは思うが。しかもコイツ、いつも一人で100%会場のスタッフ(と客)の介助頼みで来やがるし。
とはいえ。本来の車いす率ってこんなんなのかもね。ハコの都合でひるんでいるだけで。