リアル三国志展@東京国立博物館

夏休みに入ったら絶対混むからと、開幕とほぼ同時に行ったリアル三国志展@東京国立博物館。開幕三日目の平日だったにも関わらず、もお無茶苦茶や。いつもはおばちゃん圧勝なのに、おじちゃんじいちゃんあんちゃんと、男性の割合がやたら高い。
1800年にわたる漢字文化圏の人々の「萌え」の結晶ともいうべき三国志ワールド。みんな、我が国の戦国時代感覚でイメージしているけれど、1800年前だからね。完全に「古代」だからね。(ついでに言えば「項羽と劉邦」はそれよりさらに400年前) 日本じゃまだやっと弥生時代で、稲作がどーとか、卑弥呼って実在?邪馬台国ってほんとに日本?とか言っている時代だからね。「リアル」とは言っても出土品もろくすっぽないなか、1800年にわたる萌え萌えな妄想の堆積と考古学と史書とから紡がれる科学的なリアルをどう結びつけて立体的に展示するんだろうねえ、と、あれこれ言っていた、ヲタクで萌えな山本姉妹。
10代の頃から陳(舜臣)史観を共有して、妹と来た日には川本三国志でいささか人生狂わせた上、上海で中国文化どっぷりで(だから解説用に必携)、の、標準的な観客よりはレベル高めのコンビをもってしても、「うーん、ちょっと難しいなあ。食い足りない。もうちょっとなんとか。」と思ったな。
曹操の墓から青磁が出てきたことが、どんなに素っ頓狂な話かとか、普通はしないもんねえ。

とはいえ、そういうマニアックな見方を全くしないんであれば、70年代の横山三国志、80年代の川本三国志、90年代以降の三国志無双、と、考古学的に重要なあれこれが平等に並んでいるので、十分楽しいんじゃないかな。

萌えな小中高生が夏休みに入った今、どんな恐ろしいことになっているやら