スロープゴミ置き場事件

バグ踏み大王の本領発揮。@神奈川近代文学館
玄関を上がるスロープが見つからない。「道を覚えられないタイプの方向音痴」ゆえ、いまいち定かではないが、時々トイレは借りているし、なんてったって春に一度展示を観に来ている。それなのに…。変だなあ、立派な玄関の手前に、通用口みたいな薄暗いスロープなかったっけ? 玄関を通り越して行ってみたが、石畳と、元町に降りる階段でデッド・エンドになっている。変だなあ、確かに上がれたよなあ、うーん。…あーっ。

スロープが倒木で埋まっている。バイロンとトラジマのバーで柵が架けてあって「危険につき立ち入らないでください。」立ち入らないでください、と言われたって、私にとっては入り口ここしかないじゃないかあ。先の台風の後始末が終わってないのか?(←もっと早く気づけ>自分)
仕方ない。ここから電話するか。スマホで文学館の番号調べて、っと…。あーっ。スマホはあるけどケータイ忘れたぁ。

ここ近代文学館は、港の見える丘公園の奥まったところにあってほとんど人通りがない。さっき前を、ここではあまり見かけないゴスロリ乙女が入っていったが、あの子は多分「文豪ストレイドッグス」コラボ狙いだな。ってことは、普段よりかは人が来ていると思われるが、すぐ前を通ったばかりじゃ、次に来るのはいつのことやら。よもや入れないまま撤退か?せっかく来たのに~。

とはいえ、このルート、元町へ降りる抜け道でもあるので、数分待つと地元の人が通る。
青年が通りかかったので、事情を話して、中の人を呼んでもらった。確かに、正面の階段を上がったところに、もう1本スロープの出口らしきものがあるのだが、登り口が見つからない。その青年、「ここにもスロープあるみたいですが…。ああ、でもこれは危ない。やめた方がいい。やっぱり呼んできます。」警備員さんが来るまで一緒に待っていてくれた。

ゴツゴツの石畳

危ないってことは…やっぱりあの石畳か。石畳だね、やっぱし。春に、「よい子はまねしない。」とか言いながら、弁当食べに入り込んだ、あの石畳の先にスロープがあるんだ。絶対通れるスロープがあるとわかっていれば、石の目見ながら入り込むけど、入って違っていたら嫌だもんね。
一応、警備員さんのエスコートでスロープまでたどり着いた。
こちとらプロだから、石の目読めば転倒もはまり込みもしない自信はあるけれど、石の角でパンクしそうでね。うっそうとした、ときどきおばちゃんが野良猫餌付けしている、とても文学館の玄関につながるとは思えないような、けもの道みたいなスロープじやなくて、きれいな植え込みに囲われた、明るくてなめらかなこっちのスロープをちゃんと使えるようにすればいいのに。こんど、夜中にこっそりセメント持って埋めに行こうかな。石畳の目地を車椅子のタイヤの幅だけ埋めるぶんには、セメント10リットルもあれば足りそうだけど。
聞いたらやはり先の台風の後始末が終わってないそうだ。おいおい、4日後には、「今までにないクラスの猛烈な超大型」台風が、もう1丁来るんだぞ。

2時間半ほどして退出しようとしたら、閉館の巡回に出ようとするさっきの警備員さんにばったり会った。曰く「スロープ片付けました。きれいになってますので、どうぞお使いください。」 それはどうもありがとう。

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…。

ちょっと待て。2時間程度で片付くものを、どうして3週間ほったらかした? それで来場者が途方に暮れたんですけど。
で、その来場者が、中島敦のファン(文ストではなくてオリジナルの)だとすれば、諧謔的な性格を帯びているに決まっていて、面白おかしく若干潤色して言いふらすに決まっているじゃんか。

台風で秋バラがやられないうちに+限定グッズ先着プレゼント、ってのがなかったら、多分このタイミングでは来てないし。ちょうど片付けてないところに足を突っ込むからバグ踏み大王なんだけど。
よりによってトイレを物置代わりにに使っている時に限ってやってくる、とかさ。