彷徨日記

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2001年分

 初めて読む方は下からどうぞ。   

01/XX(土) 野口記念会館(長浜ホール − 横浜市金沢区長浜)

野口
記念会館
車椅子用駐車場あり
道路の反対側の一般用駐車場とは別に、建物側に車椅子用駐車場2台分
一般玄関は2階。車椅子ユーザーは1階通用口から内部へ
トイレ 記号の詳細なリストを別ウィンドウで開きます
イ)場所−A男女別・共用 ロ)扉−A手動スライド ハ)鍵−A手動 ニ)点灯釦−B手動 ホ)広さ−A一回転 ヘ)手すり−AL+動 ト)便座−AO型(?たしか) チ)シート−C無 リ)汚物−?(見落とした) ル)水洗−B自動(?確か) ワ)蛇口−A自動

 当ホームページの掲示板の常連さんで、妹くんの友人であり、バスーンの名手との噂のManfred Steinkopf 氏から、演奏会のお招きを受けて、金沢区長浜にある「長浜ホール」へ。妹くんも一緒です。ここ長浜は、もともと海からしか出入りできない地形でした。隔離された地形から、開港当時から検疫所が設けられ、結核療養所などもありました。したがって陸からの交通は未だに不便で、車での移動しかありません。長浜ホールは、検疫所長であった野口英世の名を冠した野口記念会館内部にあります。この建物は、旧検疫所の建物の外観はそのままに、内装を一新した、最新の設備の建物です。ほぼ完璧なバリアフリーが実現されているといってよいでしょう。
 建物は小高い丘の上にあります。昔の写真を見ると、建物の前はすぐ断崖絶壁の海。飛鳥田市政の時に、海を全て埋め立てました。絶壁の跡が小高い丘となって残っています。
 バリアフリーとは言っても、明治時代の建物をそっくりそのまま残す、というのが目的ですから、完全にユニバーサルと言うわけには参りません。玄関は2階になります。たぶん、当時は、そこから浜に降りる階段が伸びていたのでしょう。
 丘のふもとに道路があり、道を挟んで反対側に一般客用の駐車場があります。記念会館の下に、身障者用駐車スペースが2台分。しかし、現在は使用できません。何となれば、隣は米軍の石油ターミナル。対パキスタン戦争の折から、米軍の敷地にぴったりくっつけて車停めたら…そりゃ、爆弾積んだ不審車ですわな(車椅子ユーザーをよそおった)。植え込みで上手に隠された1階の通用口の脇へ車を付けます。こっちですよう、と言われても、一体どこを入るやら、わからなかった。長いアプローチをバックで入れます。入り口には、低い位置にインターホン。自動ドアになってはいますが、防犯のため、施錠してしまうようです。「入り口」の表示はないので、初めて一人で来たらば、2階の玄関へのアプローチ探して彷徨うことでしょう。これも「知らないとアプローチ出来ない」システムです。
 通用門を入ると、そこがコンサートホール。こぢんまりしているけれど、気持ちの良いホールです。上から一般の人が入ってきます。とりあえず、お手洗いを使うことにします。
 一階のお手洗いは、一般の男女別トイレの中にあります。お手洗いに入る外側のドアはスライド式ドアです。個室のドアもスライド式。比較的軽いドアだけれど、片手で停めて滑り込むには、ちょっと厳しい。せっかくちゃんとしたドアなのにもったいないなあ、と思っていると、つかつかとやってきた妹くん、えいっ、と力一杯ドアを押し込みます。…と、がじっ、という手応えとともに、止まっ…た?。これって、力入れると止まるもんじゃないの?と、妹くん。そんなアホな、とよーのすけ。外側のドアは?と一杯に開けてみると、何の抵抗もなく静かに止まる。やっぱり、調子が悪いらしい。
 このお手洗い、感動したことには、低い位置に、ちゃんとバッグを掛けるフックがある。そう妹くんに言ったところ、妹くんの言。「いや、ここ、他の個室も、はじめから付いていたのとは別に、低い位置にフックがあるのよ。カバン掛けのフックってさ、ドア止めと一体化してるじゃない。で、このドア、背が高いじゃない。マニュアル通りに、ドアのてっぺんにドア止め付けちゃってから、これじゃ誰も手が届かない、ってことに気が付いて、フックだけ後から付けたみたいだよ。だから、ハンディキャップトイレにも低い位置に付けたんじゃないかなあ。思うに、カバン掛けフックってドア止めと一体化してて、ドアとセット商品なんじゃないの。だから、スライド式ドアの場合はセット外で付いてない。」なあるほど、それがハンディキャップトイレにカバン掛けフックがない理由か。
 この野口記念会館、2階(玄関の階)のハンディキャップトイレは、一般の男女別トイレの外に共用トイレが設置してあって、選択肢がちゃんと出来ているんです。そうですよね。一つの建物で、全て同じフォーマットでトイレを提供する義務はないわけですもん。うまく組み合わせていけば、いろいろなものが提供出来るはずなんです。故意か偶然かは知りませんが、故意だとすればなかなか良く考えてあります。
 この野口記念会館、3階(ハンディキャップトイレはなし・おうちのトイレみたいな洋式が一つ)には会議室がいくつか用意されており、メンバーが車を足に使えるのなら、研修などにはなかなか良さそうです(車がダメだと、駅からは、電動車椅子でも厳しい…と思う。)。昔の検疫室、お庭など、一応全て、車椅子で見学できます。古い建物は、バリアフリー化とどう折り合いを付けるかが難しいところです。鎌倉にある神奈川県立近代美術館の「校倉作り」のように、建物の貴重さを優先すると、アクセスを確保できなくなるケースが、今のところはまだ多いと思います。その意味で、この記念会館は、明治時代の古ぼけた研究施設の感じを残しつつ、車椅子アクセスを上手に確保出来ていると言えるでしょう。

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12/XX/土 渋谷 〜というより、湘南新宿線レポート

JR渋谷駅
参照
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湘南〜新宿線のホームから、(反対側に山手線が停まっていたような…)
ホーム中央付近のエレベータで、一階上(?)へ
改札を横目に見ながらエスカレータで一階下へ
エレベータで一階下り(?)、246側(南口だったかな?)のタクシー乗り場へ

遅刻だ〜、と焦っていたので、渋谷駅のことよく覚えていないんです。ごめんなさい。エレベータの上下は自信がありません。回数は合っているはず。

 今回は、駅情報というより、「湘南〜新宿線」のレポートとなります。気がせいていて、設備確認どころじゃなかったものですから。
 「表参道」へのおでかけに、今ひとつ足首に自信が持てなくて、寸前まで出掛けるかどうか、迷いに迷ったよーのすけ。よし、行ったろ、と決心したときには、すでに、こりゃ遅刻だ〜状態で、家を飛び出し、駅まで送ってもらいました。まぬけな時ってとことん間抜けなもので、予定していた電車がない?! 12月1日にダイヤの大改正があったのに、それ、知らなかったんです。10分後に出る次の電車は、向かいのホーム。10分では駅員集められないし、集めようともしてくれないだろう。
 で、駅員さんにご連絡。すると次々発の電車よりさらに10分待つと、「湘南〜新宿線」に乗れるという。その方が、渋谷まで一本で行ける上、早く着くらしい。エレベータ完備の品川駅とはいえ、人が掃けてから乗り換え→渋谷へ連絡、を考えれば、ますます早いはず。というわけで、ホームで待つこと40分のよーのすけ。
 「1号車(最後尾)に乗って下さい」という指示のもと、ホームで待ちます。入ってきた列車。し、しかし、これは…。横須賀線の車両じゃない!! 客室と出入り口あるデッキの間が仕切られていて、客室はボックス席。しかも、「中二階車両」が、1台おきに入っている。これじゃ、車椅子客室に入れないじゃないよ。無理矢理乗せようとした駅員さんに対して、車掌さんが、「もっと前に車椅子用車両があるよ。」「俺、そんなん知らねえよ。何号車だよ?」「俺だって知らねえよ。ずっと前だよ。」それでも2号車まで走り、「あ、ダメだ。渋谷駅に一番後ろって連絡しちまった。すいません、お客さん、ここで…。」と、ドアしかないデッキに。ま、乗り遅れちゃ元も子もないからいいけどね。連絡なんて、着くまで40分もあるんだから、もう一回してくれたってよかろうに。「すみません」と恐縮するだけ、まあマシか、と思いつつ、「あ、お世話さま」なんて言っておきます。

横浜駅・渋谷駅その他、最近のJR駅の作りと列車の作りから推理するに、たぶん、車椅子用車両は、4号車、つまり、グリーン車の直後なんだと思う。広いハンディキャップトイレは、グリーン車車両の一番後ろに付いているし。しかも、今、エレベータは、グリーン車付近に設置する方向らしいしね。以前みたいにホームの端ではなくて。そういう設置意図は、何となくわかるのだけれど、運用する方が気付いていないのが問題だよね。

 急行仕様の東海道線でも大変な目に遭ったけど、空いてて、まともに料金払ってて、何でデッキなわけ。普通車両のドアの側と違って寒いし、ドアが開くたびに邪魔だし、こぼれかけるし。
 渋谷駅。駅員さんは最後尾で待っていた模様。中途半端に乗せるのなら、はじめから最後尾に乗せればいいのにね。乗客に降ろしてもらおうとしたところ、渡り板を抱えた駅員さんが追いついてきました。駅員さんが渡り板を抱えていると、車椅子を押してもらえないので、よーのすけとしてはちょっとつらいところ。たぶん電動車椅子用なんでしょうね。ホームの中程にエレベータがあります。きっと、この辺に車椅子用車両が来るんだろうな、と思いつつ。の反対側には、山手線が入ってくるのが見えます。エレベータを降りると、広い通路、そして改札。ここはエレベータちゃんとあるんだ、と思っていると、改札を通り過ぎて、今度はエスカレータです。降りた先は、あれ、また山手線のホーム?! もう一度エレベータに乗せられ、表参道のタクシー乗り場に出してもらいました。
 とはいえ、確かに早かった。1時間遅刻モードで出発して、トイレにまで寄って30分遅刻で会場に着いたもの。
 もう何度か、この電車に乗る予定があるので、今度こそは、車椅子用車両の位置と、渋谷駅の構造を確かめます。

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11/XX/日 横浜元町靴探しの記

大船駅
参照 1 2
JR横須賀線JR京浜東北線エスカル1台を使い回して跨線橋を渡る
石川町駅中華街方面の出口に登りエスカレータ1機
元町プラザ3階建て。
エレベータ:ないわけではない。しかし、一人では絶対乗れない。建物玄関から入り、駐車場に一旦出る。20cm程度の段差のある1m四方程度の踊り場があり、そこに重いガラス扉。駐車場の方に開く。荷運び用のエレベータを利用する。したがって車椅子用コンソールなし
トイレ:洋式便器が一室のみ(女子)
横浜駅
参照 1 2 3 4 5
JR京浜東北線JR横須賀線:京浜東北のホームはエスカル。横須賀線のホームはエスカレータ上下各1機

 靴を探そう!! 足首捻挫でプラスチックのサポータなしには動けなくなっちゃっているよーのすけ。サポータごと靴を履くには、でっかいスニーカーを履くほかなく、それでもきついので、外出もままならなりません。で、思いついきました。そうだ、ブーツだ。編み上げブーツで足首固定できるかも。幸い今年はブーツが大流行。一つや二つ合うのがあるんじゃないか、というので、東京のデパートに出掛け、惨敗したのが先月のこと。とはいえデパートで「あ、これなら」と見つけたのが、おフランスのコンフォートシューズメーカー「Mephisto」の靴。しかし、小さいサイズは輸入していない、と聞かされて、思いついたのが横浜元町にある専門店。電話をかけてみたところ、そういう人用の靴も扱っている店があるから是非一度来なさい、というわけで、今日は、おしゃれの街元町商店街で靴探し。
 母と電車で出掛けるなんて、このサイトを立ち上げてから初めてという久しぶりさです。京浜東北線に大船で乗り換えるか横浜で乗り換えるか迷い、とりあえず行きは大船乗換を選択しました。4号車の車椅子車両に搭乗。去年の記憶からすれば、この車両がエスカル付き階段の正面に出るはず。1号車と違って、トイレの真ん前にならないのが嬉しい。
 記憶は違わず、エスカルの真ん前へ。駅員さんが待機しています。人の流れが止まるのを待ってエスカルを広げ、がちゃこんがちゃこん上がっていきます。この間に電車が一本通り過ぎていきます。上で所在なげに待っている母に初老のご夫婦が物珍しげに話しかけてます。上でまたエスカルを付け替え、降りていくとすぐに電車が。その場で乗り込みます。  石川町駅。駅員氏はまだ来ていません。さて、元町口と中華街口、どっちに降りるべきか、出来れば元町口に降りたいねえ、と母。元町口に向かって歩き出します。経験的に、エスカルないしエレベータなら人の出入りの少ない方、エスカレータなら、人の出入りの多い方。さて、ここはどっちだ。と背後から駆けてくる駅員さん。「すいませーん、こっちですう。」「私ら元町行きたいんですけど。」「エスカレータないもんで。」そーか、ここはエスカレータか。で、中華街側に降りて、元町ちゃんと出られるんだろうねえ、とこれはよーのすけ内心の声。相変わらず、ナワ張って、「乗らないでくださーい」と怒鳴って人止めて、エスカレータ止めて、逆送…。止まらないぞ、行っちゃったよ、おい。手際の悪い人にあたってしまった。エスカレータ、ベルトが一周するのに5分ほど。これ、手動でタイミングを計り、車椅子を乗せる段が来たところで、えいっ、と止めるから、へたな人だと2,3周することがあるのよね。エスカレータ2台乗り継いで改札へ。2台目はすでにスタンバイされていて、「まだかー」と、待ってました。
 「元町方面」の表示にしたがって歩きます。歩道橋だらけの街です。いきなり大きな十字路にぶつかり、左折(後で地図を見たら、ここ直進したら楽だった)。母も、元町へ行くのに中華街に降りたことはないそうで(当たり前だ)よくわからないらしい。少し行くと、歩道がなくなり強制的に歩道橋へ。車椅子マークにしたがって、近くのビルに入り、エレベータで2階へ。歩道橋に上がれます。首都高速神奈川線の石川町ランプの上を渡ることになります。こういう「良くできたかに見える」設備って、たいてい「半分しか出来ていない」の法則に違わず、反対側は、急なスロープ。しかもすごく迂回しております。手動で自力は不可能でしょうね。歩道橋を降りると100m先が元町商店街。
 「元町なんて、結婚してから1度も来ていないよ」とは母の言。地図作って来るんだった、と思いつつ、歩行者天国をとことこ歩きます。目標の店が見つからないまま、元町ブラザへたどり着いてしまいました。ここはもう元町の出口。これは、電話だね、と、電話を取り出したところへ、すっと露店を出していたおじさんが近づいてきます。どこへ行くの、と聞かれたので、「赤い靴という靴屋」というと、「それなら、この先、TV神奈川の向こうだよ。でもそれ靴屋じゃなくて展示場だよ」との答え。展示場?そんなあほな。だいたい、住所から見ても元町商店街の中のはず。でも母はそれを信じたらしく、そちらへ車椅子を押して行きます。「展示場じゃ、靴売ってないのかな。あんた、それホントに靴屋?」てなことをいいながら。
 かなり行ってから、どう見ても商店らしきものはないところに出て、初めて店に電話をします。店はやはり元町商店街のど真ん中。ただ通り一本入ったところでした。後から地図で調べたら、どうも露天商が教えてくれたのは博物館「人形の家」だったらしい。ホンマにもう。
 というわけで、ようやく店発見。この商店街、何せ丘の裾にあるもので、平らなお店がない、というのが最大の欠点。この店も坂に建っているので、持ち上げてもらうことになります。ここでは思ったようなものがなく、数件先のお店に行くように言われます。そこでは、足にトラブルを持つ人のための靴を本格的に作っているらしい。
 店を移動すると、ちょうど、ご主人が昼食に出ているので出直して欲しいとのこと。我々も昼食をとることにします。歩行者天国を元町ブラザ方面にてくてく歩きながら、食堂を探しますが、どれもこれもお店は2階。一階のレストランが見あたらないのは、おしゃれな商店街の欠点ですよね。何にもなくても10段位階段付けて、優雅な曲線を描いた手すり付けてみたりしてね。もっともここはそんな優雅な話だけでなく、単に二階というだけですが。そこそこ名の知れたお店を横目に、仕方なく元町ブラザの食堂街に行きます。どうもここは今ひとつ景気悪そう。エレベータは業務用で、エレベータにたどり着くまでは段差だらけ。印象悪ぅ。
 食事の後、片端から靴屋を覗いてみたけれど、候補になりそうな靴は一個もなく、くだんの靴屋へ。この靴屋、ドイツの靴づくりを実践しているとかで、靴のヒールを削り、中敷きを削り、「靴を足に合わせて」しまいました。「足が小さいのがネックですねえ。子供用だと幅が狭くなるのですよ。」といいながら。足首の内反を支えるために、金具まで入れて。これらの「直し」(こうなると「直し」の概念越えてるけどね)を小一時間で仕上げてくれる、なかなかすごい店です。靴屋で「足首の内反」なんて言葉を聞くのも初めてなら、舗装靴まで各種取りそろえている靴屋なんて初めて見た。
 帰り「電車、元町側から『乗ーせーて』」とやってみようよ、と言ったのですが、何か勘違いしたらしくて、また、もとの中華街口へ。今度は横浜経由ルートを取ります。
 横浜駅は、京浜東北線ホームはエスカルですが、横須賀線はエスカレータ。案内の駅員氏は今ひとつ自信がないらしく、エスカレータを止め、車椅子モードに切り替えます。「お急ぎの方は階段をどうぞ」と怒鳴ってましたが、結構再開するまで待つ人っているんですね。しかも若い人で。
 で、うちの最寄り駅。ここで耳寄り情報(?)。ここ、ホーム2本なんですが、エスカレータもエレベータもエスカルもない。完全おみこし制。しかも、東京なんかで連絡頼むと、「え、QQ駅ですか。あそこ人がいないんだよな。電話出てくれるかしら。」と心配するほど人手不足のところ。愛想のいい母が、「ここだけ何も設備がなくて大変ですね。」なんて言うと、こんな意外な答えが返ってきました。「いや、自治体だけが、改装に応じないんですよ。今は駅舎はかつて国鉄だけで持っていたのとは違い、国とJRと自治体で持つんです。国もJRも予算取ってあっていつでもOKなんです。あとは自治体がうんと言うだけなんですが。」なるほどねえ、そーだったのか。よーのすけは、隣町の者でここの市民ではないけれど。

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10/24/水 有明ビッグサイト/国際福祉機器展

新橋駅

参照
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横須賀線
地上: エスカレータ。何せ横須賀線は地下鉄より下にあるのだ。エスカレーがすごく長いから、4人がかりになってしまう。
切符の自動販売機は、コンソールが低い位置にあるので、車椅子でも購入可。
JR新橋−ゆりかもめ新橋
烏森口から、5m程度の歩行者道路を渡るだけ。でも、「ゆりかもめ」の看板に惹かれて、一般の入り口に行ってはダメで、右手の方にエレベータが付く。
ホームまで、エレベータ3機乗り継ぎ。
国際展示場駅ホームは3階。ホーム半ばに2階改札に降りるエレベータ。改札の外にはデッキが広がり、ビッグサイトなどとつながっている。もちろん地上に降りるエレベータもあちこちにある。
ビッグサイト
トイレ 記号の詳細なリストを別ウィンドウで開きます
イ)場所−B男女別 ロ)扉−B電動 ハ)鍵−B電動 ニ)点灯釦−A自動(扉と連動) ホ)広さ−A一回転 ヘ)手すり−AL+動 ト)便座−AO型(?たしか) チ)シート−C無 リ)汚物−Bふた別(?たしか) ル)水洗−B自動 ワ)蛇口−A自動

  国際福祉機器展そのもののレポートはこちら

 ゆりかもめに乗って国際福祉機器展に行こう! と、相変わらず、サイトのネタづくりとどっちが主眼なんだかわからない計画を立てたよーのすけ。JR新橋駅までは、横須賀線でひとっ飛び。
 事前情報によれば、新橋駅は「車椅子でごった返す」とのこと。そんなオーバーな、と思ったけれど、新橋駅が臨戦態勢にあることは間違いない模様。最下層にある横須賀線にだけ車椅子の昇降装置がないので、駅員4人態勢で、エスカレータを上ります。烏森口に出してもらいます。このあたりから、車椅子ユーザーの影がちらほらし始めます。ロータリーの向こう側がゆりかもめ新橋駅。右手に大きな看板が見えたので、そちらに行きかけましたが、どうも、スロープがなさそうです。右手を見ると、黄色いジャンパーを着た誘導員らしきものがおり、数台の車椅子がそちらへ向かっています。よーく見ると、小さな車椅子マーク。よーのすけも後にくっついていきます。ゆりかもめの駅は、各エレベータに一人誘導員が付いていました。
 このエレベータは、両側にドアがあり、前向きに入って前向きに出るタイプ。親切そうに見えて、実は中でターンするスペースがとれなかったのよ、というヤツです。そこに、2台車椅子積み込もうっていうんだから、結構無茶してます。互い違いに入るのだけれど、ここは、横に互い違いにしないと入れない。しかも、斜めに入るには幅が足らない。車椅子ってカニさん歩きはできないのよ!と言いたいところ、相乗りの介助者が無理矢理に引っ張り込んでくれました。これ、降りられるんかいな、という一抹の不安とともに。
 予想通り、車椅子エレベータの幅ぴったりにはまっちゃってて出られない。ここも、相乗りさんの介助者氏に引っぱり出してもらいます。エレベータを出るとそこは改札。自販機とは別に、臨時切符売り場が出来ています。手帳を提示したら、半額、と記してありましたが、車椅子見るなり、半額券をよこします。時間余ったら寄り道しよ、と、とりあえず片道を購入し、改札を通ります。初めて通る自動改札♪ 長い廊下をえっほえっほ走り、いい加減疲れたところで、またエレベータ。ここも2台相乗りで上がります。上がった先は、エスカレータの横。?と見回すと、視界の端に車椅子集団発見。エレベータ待ちです。6,7人が列をなしています。ここも、車椅子2台相乗りで、ようやくホーム。
 両側に電車が来ていました。片方はまもなく発車しそうだったので、もう一方の電車に乗ろうと、見ると、車椅子マーク付きの出入り口。こりゃいいや、と乗ろうとすると、誘導員に呼び止められます。「車椅子のかた、こちらですぅ。」見れば、車椅子集団が、ホームの中程で待たされている。これ、国際展示場行きじゃないのかな、と思いつつ合流します。停車していた列車は発車、次の便が来ます。
 ところが。順番です、と、ちっとも乗せてくれない。これで乗り損なった日にゃ腹立つに決まってます。隣で待たされていた、介助者連れの電動車椅子ユーザー氏と、「乗っちゃっていいんですよね。」と目配せし、向こうは車椅子マーク昇降口から、よーのすけは一般の昇降口から乗り込みます。車椅子マーク昇降口だからって、段差が小さいわけでもなかったし。入り口付近に陣取っていた、若いサラリーマン集団に声をかけようとしたそのとき、「後ろ、介助しまーす」との声とともに乗せてくれたのは、先ほどの電動車椅子ユーザー氏の介助者氏。そうか、ホンモノの介助者っていうのは、こんな風に声かけるんだ、と、新鮮でした。なかなか発車しないなあ、と思っていたら、誘導員が渡り板を抱えてやってきて「あれっ、乗っちゃったんですか」とびっくり顔。電動車椅子ユーザー氏の方に行き、付近に座っていた乗客を立たせ、座席を跳ね上げて、車椅子を納めました。やっとわかりました。昇降口の車椅子マークは、「ここ車椅子席」という意味だったんです。それで、1カ所あたり2,3台ずつ車椅子を配置してたってわけ。入れるトコならどこでも入ってしまう、不埒なよーのすけです。誘導員に見つからなかったら、最初の列車に乗ってましたね、絶対。ゆりかもめ、最初うねうね蛇行しながら、ゆっくりと走ります。地図見ると、新橋−国際展示場なんて歩いても行けそうなのに、お台場ぐるりと一周するので、すごく時間がかかります。
 国際展示場駅もホームからエレベータ。これも両側に扉タイプ。互い違いで2台相乗りです。自動改札を通ってデッキへ。いつも通り、行く先とは反対方向へ走りだしたよーのすけでしたが、一緒にエレベータ乗った人が反対方向へ向かうのを見て軌道修正。国際展示場までは真っ平ら。
 来場者が一斉に帰る閉館時間は避けようと思っていたのにもかかわらず、閉館のアナウンスが流れるまで、国際展示場を彷徨い続けたよーのすけ。展示場を出て、駅のかなたを見やればどこまでも続く人の群。あ、切符も買ってないや、ということに気が付いて、少し様子を見ることにしました。西棟の「世界眼鏡展示会」も閉館は一緒らしく、ここからも人がぞろぞろ出て来ます。
 あんまり人が多いので、様子を見ることにしました。デッキを少し歩き回り、お台場の景色を眺めること30分。あまり人の減った気配はなかったけれど、車椅子の数は減ったので、駅へ向かいましたら、切符売り場で長蛇の列。「身障割引は、手帳の提示を」という看板はあるけれども、自動販売機に手帳見せてもしょうがないしなあ、と思いつつ、他の車椅子ユーザーも並んでいたので、よーのすけも後に続きます。先頭近くなったところで、誘導員に遭遇。「割引は?」と聞くと、とりあえずこっちへ、と改札の中に入れられます。誘導員:「ぴったりの金額お持ちでしたら、この回数券で入れて差し上げますけれど。」切符売り場そのものに車椅子がアクセスできず、駅員さんが自動販売機で切符を買ってきて、「釣りはない」てなムチャクチャを言われることがあるので、あらゆる小銭を持ち歩くことは、車椅子ユーザーが電車に乗るには不可欠ではあるのだけれど。運良くぴったりありまして、すんなり通してくれます。今度はちゃんと車椅子コーナーに乗り込みます。ゆりかもめって、出発点と、終点から二つ目の国際展示場でしか人が乗り降りしないのね。最初から最後まで混んでましたわ。新橋で、どっと降りた人の後にくっついて行こうとすると、「もうし、お客さん、反対ですよ。」どうも来た道を帰れないよーのすけでございます。エレベータを乗り継いで地上に降り、JRへ。
 JR新橋の自動販売機は低いので、車椅子からでも十分手が届きます。車椅子の方はこちらでお待ちください、駅員氏が交通整理中。見れば、20台ほどの車椅子の集団。東海道線のホーム上がり口に連れて行かれます。「あれ、私、横須賀線…」というと、「あなたはこちら」と、下り方向の階段。東海道線のホームには、エスカルが設置されていて、ずらーっと順番待ちの車椅子の列。うわぁ、一人ずつかぁ、こりゃ時間かかるわ、と思っていたら、こちら、横須賀線は人海戦術。駅員氏4人の編成で、長いエスカレーターを降りていきます。横須賀線方面って、やっぱし田舎。お客さんがそもそも少ないんだわ。最後の一階、エスカレータがいきなり「点検中」。エスカレータ求めてわざわざホームの端まで行った駅員氏たちも思わず「えっ」。…おみこしとなります。
 乗り継ぎに待たされたような、待たされなかったような。新橋−自宅最寄り駅は一本だから、変わるわけがないけれど。車椅子渋滞がないときならば、どうなんでしょうねえ。車椅子渋滞のない代わりに、駅の対応が悪かったりして。
 とはいえ、ゆりかもめは、原則として駅員依存システムにはなってません。ま、無人の交通システムなんだから当たり前か。(ちなみに、横浜の新交通システムは、駅も無人なら、エレベータもないぞ。しかも駅は高架だぞ。)

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10/XX/土水道橋・上野駅

設備一覧
東京駅

参照
他日の日記
横須賀線ホーム(地下5F)東京駅地下1F・大丸のすぐ近くに出たかったのにぃ…
これは、
ホーム中央(グリーン車が停まる所)のエレベータで、地下4F
向かいのエレベータに乗り換え(線路をまたぐ)で、地下1F
という手順で可能。
さらに丸の内方面に進むと地上1Fタクシー乗り場に出るエレベータがあります。
ただし駅構内での地下1F−地上1Fを移動する手段はありません
実際にとったコースは、
ホーム中央(グリーン車が停まる所)のエレベータで、地下4F
バックスペースのVIP用エレベータで丸の内出口の向かいの公園
でした。八重洲に行きたかったっていうのにぃ…。
中央線ホーム
丸の内口のトイレ脇から入っていく職員用通路のどん詰まりにエレベータ。3F。ホームの端・側に出る。車椅子ユーザー用コンソール付きで、わかっていれば、単独でも利用可(「無断使用禁」の表示あり)。
山手線ホーム
丸の内口のトイレ奥にある職員用通路に業務用エレベータ。ホームの端・有楽町側に出る。車椅子ユーザー用コンソール付きで、何番線かがわかっていれば、単独でも利用可(「無断使用禁」の表示あり)。
御茶ノ水駅
他日の日記
下り線ホーム東京寄りは狭い上、向かい側に移動するのに段差がある。なるべく水道橋寄り(東京駅で列車の前方)に乗りたいもの
水道橋駅
参照 1 2
ホームから地上…後楽園側にエスカル。一番下でくるんとターンします。
上野駅
参照 1 2
1・2番線東京駅に行く方は、一般に使えるエレベータがあります。改札を入ってすぐ、正面に白い金属で覆われた柱がにょっきり立っているのがエレベータ。
公園口から道路に降りるのに2、3段の階段があります。公園から駅に向かって左手にスロープとは言えない斜面があります。
大丸デパートハンディキャップトイレ:バックスペース付近にあります。お掃除セットと同居。アコーディオンカーテン
日中友好会館1Fにハンディキャップトイレ:「減点」なし。世にも珍しい…
東京芸大奏楽堂(新館)ハンディキャップトイレは、地下1F。一般の男女トイレ内にあります。とってもステキ。…なのに、これだけ問題があるというのは、惜しい。惜しすぎる。
便座と手すりの規格がちぐはぐ。片方手が届きません。水洗スイッチ故障。車椅子ユーザー用洗面台がない…洗面台の下に空間がないので手が届きにくい。

 久々の妹くん登場。JR水道橋と飯田橋の間にある「日中友好会館」へ、中国河北省の民間芸能の一つである「影絵劇」を見に行く、というのが第一目的。
 前日、妹くんから電話。妹くん:「よーさん?今大丸にいるの。大丸で買い物したいっていうから、その偵察。よーさんのお目当てのもの、なくはないけど、ってくらいだな。」よーのすけ:「そりゃどうも。気が利くねぇ。」妹くん:「いやいや。でね、実は、その後、芸大の新しい奏楽堂で、ドン・ジョバンニのゲネプロがあるのよ。来てもいいって言われたんだけど、一緒にどう。」よ:「おもしろそうではあるが…。」妹くん:「長いし、観劇のダブルヘッダーはね…。ゲネプロだから5時間くらいかかるかもだし。」よ:「うーん、ま、それは見てから考えようや。」車椅子ユーザーのきょうだいを、観劇のはしごに誘う妹くんでも、一応「下見」をするほど、「車椅子ユーザーの連れ」というのは気を使う。かくて、朝から晩まで、遊び回ることとなったのである。
 いつも通り最寄りJR駅へ。「今日は、妹くんいるし、成田エクスブレスのエレベータ使うし、連絡なしでいいよ。あれは八重洲に出るから。連絡すると、丸の内に連れて行かれちゃうと思う」。と言うのに、母は、「でも、妹くんと会えなかったら降りられないでしょ。」よ:「駅員が間に合わない確率の方が高い。」母:「連絡なしでは乗せてくれないよ。」よ:「改札の人は知らんぷりして通したよ。」母:「…。ま、八重洲に行くと言えばいいじゃん。」と、一応駅で連絡。よーのすけは、妹くんに電話を入れます。
 電車内で無事合流。東京駅で駅員氏が待ってます。ホーム中央のエレベータで地下4Fへ。向かいのエレベータへ…行かずにバックスペースへ。妹くん:「あのー…、うー、ちょっと待ってください。私たち、八重洲の大丸に行きたいんで、そこの向かいのエレベータで行きたいんですけど。」駅員氏:「同じ所へ出ますから大丈夫ですよ。」にこやかに、こちらの都合は考えない。妹くん:「せっかく夕べ最短ルート見つけておいたのにぃ。このエレベータ、大丸すごい近いのよ…ちぇ。」やっぱり丸の内へ連れて行かれた私たち。八重洲−丸の内を往復させられたってわけ。大丸1Fは、駅に分断されてて入り口がわかりにくい上、エレベータにつながってなかったり、段差があったりします。駅員に連絡すると、「車椅子マニュアル」通りにしか、移動させてはもらえません。知らんぷりで済む場合は知らんぷりしたほうが楽なのよね。ところで、あの広い東京駅、駅員さんたち、ちゃんと全部わかっているんだろうか。
 予想外の所から入ったため、一瞬迷いつつ、買い物をし、お昼になります。地下街のいいところは、店に2Fがないこと。どこででも食事が出来ます。
 時間十分で、中央線へ…のはずが、八重洲−丸の内へのルートを妹くんが思いつかず、駅員さんに連絡。これが、なかなか来ない。無理してでも自力で行けばよかった、断ろうか、と言っている所へやっと到着。駅の構内を突っ切って丸の内のエレベータへ。「向こうに連絡付くまで、電車2、3本遅らせてくれませんか」というのを、間に合わないので結構です、御茶ノ水乗り換えは自力で出来ますし、水道橋に着いたら探しに行きます、と断り、御茶ノ水乗り換え・水道橋へ。
妹くん:「水道橋は後楽園あるし、人の乗り降り多い駅だから。きっと大丈夫だよ。」よ:「でも、後楽園側の出口に出るんだよね。だいたい身障者用設備は人気のない方に作るから…」妹くん:「うー、やばいか。」言いつつ、後楽園側出口へ。 人を呼びに、妹くんが雑踏に消えた後、ふと見れば、エスカル用の柱が。あ、あるわとほっとします。でも、普通は呼び鈴があるのに、これには付いてない。お使いしてくれる人が必要です。
 日中友好会館までは歩いて7分ほど。予想外の大きなビル。少し遅刻してしまいました。とりあえずトイレへ。1Fにもっともスタンダードなハンディキャップトイレがあります。ハンディキャップトイレって、絶対セット商品を買って設置するだけだと思うんですが、どうしてこう、「マニュアル通りに正しく設置してあるトイレ」って滅多にないんでしょう。必ずどこか、組立間違いをしているんだよね。その点ここのトイレはほぼ完全。感心していたら妹くんが一言「そりゃ、ここのビルの管理会社がちゃんとしてるんだよ」。上下移動はエレベータ完備。
 終演後、近くのスターバックスコーヒーへ。回転ドアに近づいたら、ウェイターさんが慌てて横のドアを開けました。妹くん:「いやー、さすがの私もあのドアはくぐれないな、と思ったのよ。」よ:「回転ドアって、車椅子で通ると怒られるらしいよ。」妹くん:「エスカレータに車椅子突っ込むと、お客様、エレベータをお使いください、って言われるみたいに?」昔、某ビルで捕まったことがある私たち。協議の結果、タクシーで芸大に行き、1幕見たところで疲れたら抜けよう、ということに。「でもさ、どうせおもしろくなってやめられなくなるんだ。昔、テレビで見始めて、夜中まで見ちゃったみたいに。」ふと見れば、入ってきたところとは別の大きな回転ドアがゆっくり回っている。妹くん:「あれなら通れるよ。よし、行こう。」近くのホテルで並んでいたタクシーを拾い、上野の芸大へ。
 芸大の奏楽堂はさすがに新品。玄関は半地下くらいの高さですが、建物に向かって左手に緩やかなスロープが付いています。ここでもまずトイレを探すよーのすけ。トイレは地下1F。一般と一緒です。普通一番奥にあるのよね、と入っていったら、なんと一番手前にあった。全く違和感なく、美しくハンディキャップトイレが設置されています。
 しかし、このトイレ惜しかった。トイレの便器セットは、一般トイレと全く同じ洗浄機付き暖房便座が付いてます。ところが、手すりが…。L字手すりは大丈夫なのですが、他方の可動式手すり。通常便座用の手すりが付いていて、しかもよりによって小さめの手すりのため、暖房便座の奥行きに間に合わず、手が届かない。タンクのあたりまでしかありません。惜しいなあ、と思いつつ身仕舞いをし、壁の水洗リモコンボタンを押すと、流れない。リモコン故障のよう。水洗タンクの横の小さなふたが開いており、そこのレバーを使わないとダメらしい。これも惜しい。立てない人は全く手が届かないし、立ててもちょっと危険な態勢。
 洗面所はみんなと一緒。それはいいのだけれど、そうするには、洗面台の下の空間をもっと広くしないとダメですね。足がつかえて蛇口に届きにくいです。鏡はちゃんと見えます。ここまでさりげなく美しく設計できているのに、惜しいなあ。もうちょっと。
 席は、普通の階段席。たぶん本番なら、前に専用席を設けるのでしょう。 でも我々はゲネプロに「潜り込んだ」身分ですので、二階席の普通の席へ。階段二つばかり上がって座ります。
 やはり全部見てしまい、終演後上野駅へ。タクシーで東京、も考えましたが、上野駅→東京駅はホームにエレベータで上がれるはず。東京の山手線ホームのエレベータも、立入禁止ではあるが鍵はかかってないはず、ということで、だったら電車の方が面倒でないね、ということに。妹くん:「あ、崖がなおってる。」アスファルトが崩れ、ほとんど「崖」だった駅の斜面(スロープとはまだ呼べない)、コンクリートできれいにならされているのを発見。改札で、「エレベータどこでしたっけ」と聞くと、そこ、と目の前の柱を示されます。私鉄であれば、「お客様、どこまで行かれますか。ご案内します」と、いらんと言っても、連絡してくれるのですが、知らんぷりしてくれるところが、JRの長所というか短所というか。「連絡お願いします」と言っても「何で?」と聞いてくれる鷹揚さ。ですので、見とがめられることなくホームへ上がり東京駅へ。
 妹くん:「エレベータって、どっちだっけ。」よ:「普通、後方だが。」妹くん:「線路の前ってどっちさ。」よ:「あ、そっか。」ホームの有楽町側にあります。「ここから先、危険区域」の柵を開け、エレベータに。丸の内に出ます。遅い夕食を取り、横須賀線へ。妹くん:「私ら、まだ駅から出ていないんだよ…。あれ、ここから地下ってどう降りるんだ? 銀の鈴に降りるスロープがあったと思うんだけど…。ない。しゃあない、一度外に出よう。」丸の内タクシー乗り場から、地下へ、そして成田エクスプレス用エレベータで横須賀線へ。

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05/XX/土 表参道・青山学院大学

品川駅
参照 1 2 3 4
京浜急行山手線
京急はエスカル。JRはエレベータ完備
渋谷駅
参照
1 2 3
山手線ホームから改札は普通のエスカレータの逆送。改札から地上までは東急百貨店のエレベータを使用。(ということは、デパートが閉まっていると…!)
地下鉄半蔵門線への乗り換えは、6番入り口のみ、エスカレータ。東急の東館を突っ切って外へ出る。
表参道駅半蔵門線銀座線とも、ホーム−改札間はエレベータあり。地上に出るには、エレベータはなく、ところどころにエスカレータがあるらしい。
新橋駅
参照 1 2
銀座線JR横須賀線乗り換え。階段(10段程度のが2カ所)と普通のエスカレータ。
 

 月に一度の研究会のため、青山学院大学へ。去年の会場は車で行けるところだったので、レポートできませんでしたが、青山は何せ渋谷のど真ん中。混まなきゃ車で行きたいところですが、絶対混むトコだもんね。
 今回「うーん」と考え込んだのは、乗り換えの多さもさることながら、地下鉄。果たして乗れるのか? 渋谷からタクシーを拾う、というのが、もっとも楽ちんで障害者っぽい選択ですが、それじゃつまらない、ということで。今回、当ページと相互リンクをして下さっている小西さんから、いくつかのルートの提案を予め頂いてありました。
 あんまり一杯乗り換えたもので、記憶が薄れてます。自信が今ひとつ持てないところは薄い字にしてます。勘弁して下さい。
 JRよりかは私鉄好みのよーのすけですので、目的地が同じなら私鉄を選びます。まずは京浜急行品川駅山手線へ。どういうわけか、駅改修が済んで以後、京急品川を使用するのは初めてだということに気づきました。待つこと2,3分、エスカルで階段を二つ分降ります(ホーム→連絡路、連絡路→改札)。階段は、ホームの真ん中に一つだけ。たいてい、乗ってきたエスカルを外して次に運ぶのに、ここは、始めから二機セッティングされているので早い♪。階段が一カ所90度に曲がっており、エスカルのレールも曲がっています。エスカルで90度ターンができるなんて初めて知りました。なかなか楽しい。
 一度改札を出てから、再度エレベータでJRの改札に上がり、JR側に引き継がれます。JR側は、エレベータ完備。すんなりホームへ降りられます。
 山手線で渋谷駅へ。ホームから改札へは普通のエスカレータ。駅員3人がかりです。改札を通らずに、東急デパートのエレベータを使って地上階に上がります。「銀座線はエスカレータがないもんで、少し遠いですけど半蔵門線で」ということで、Qスクエア東館を突っ切って、半蔵門線6番の出口に連れて行かれます。待つこと数分、営団の駅員さんが登場します。引き継がれ、残りの部隊の登場を待つことさらに数分。駅員氏「表参道でしたら、銀座線の方が浅くて楽なんですけど、何でまた。」 よーのすけ「いや、エスカレータがないとおっしゃってこちらへ連れてこられたんですけど。」 駅員氏「そーか、そういうこともありますね。」…って、何なんだ。
 普通のエスカレータを逆送してホームにたどり着きます。駅員氏に切符を買ってもらい無事乗車。
 半蔵門線表参道では、ホームから改札まではエレベータがあります。問題は改札から地上まで。「青山学院大学に一番近い出口から出して下さい。」と言うと、「エスカレータがないもんで、すみませんが富士銀行のところでいいですか。」 いいですかと言われても、よーのすけは初めて来たんだからなあ。とりあえず、エスカレータで出してもらうと、そこは、かの「表参道」の交差点。駅員氏が国道246号線を渡してくれ、この道なりに行けば着きますからと教えてくれました。
 「うわぁ、表参道だあ(←ミーハー)。…とはいえ問題は、帰り、エスカレータにインターホンがないことだよな。」と思いつつ時間が押していたので、車椅子を転がすよーのすけ。天気はいいし、道は平らだし、なかなか快調。徒歩5分と言われていたところを、15分ほどで無事たどり着きました。
 帰りは、地下鉄まで一緒に帰ってくれる人がいましたので、富士銀行の入り口から、駅員さんを呼んできてもらいます。またエスカレータを逆送して改札へ。そこからエレベータで銀座線に乗り、今度は、「階段越えの冒険があるよ」と小西氏から教えてもらっていた新橋JR横須賀線に乗り換えようと言う魂胆です。
 電車を降りるとまず10段ほどの階段が2つ。これは「おみこし」になります。次いでエスカレータで1階分上がってJRに引き継がれます。
 要員が集まるまで時間がかかりそうだったので、切符を買うことにしました。券売機は比較的低く、買えそうです。財布を開けていると、窓口の人が出て来て、買ってくれました。
 まず、普通のエスカレータで1階分、ついで2,3階分ある長い普通のエスカレータ降ります。横須賀線、深いから。これは、さすがにこわいっす。駅員氏も3人がかり、腰を落として支えます。気合い入ってましたね。
 とまあ、こんなところですが、今回、おみこしは思ったより少なかった代わりに、車椅子対応のエスカレータに一回も乗らなかったのがちょっと不思議。

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02/XX(日) 神奈川県福祉会館

 初めて神奈川県の福祉会館へ行きました。それで、ちょっとびっくり。まさか、レポートしたくなるような施設だとは思わなかった。  建物は、小高い丘の上にあります。駅前とは言い難いですね。普通の感覚なら、タクシー拾うのはちょっとね、という距離でしょうか。でも手動車椅子では行き着けないだろうな。
 よーのすけは、この日別の用事もあったので、車を使って行きました。駐車場は比較的たっぷりしています。
 建物の裏側の駐車場に案内され、車を降ります。正面玄関に回るのも遠そうだな、と思っていると、他の人はどんどん奥へ入っていく。あ、入り口があるんだ、と、のこのこ奥へ入っていきました。
 入り口、確かにありました。でも、4cmくらいの段差。強引に上がります。今度は、観音開きの重たい扉。そうか、ここは付き添い連れで入るトコだったんだ!。正面入り口はちゃんと自動ドアになっています。
 エレベータに乗ってまずびっくり。車椅子用の低いコントロールパネルがない。そりゃ、コントロールパネルは、比較的低い位置に設置してありますけれども。福祉会館なんだから、それはないんじゃないですかね。
 そしてトイレでもっと驚いた。車椅子用トイレは、ホールのある2階に専用が、その他各階の一般トイレ内に一つづつ設置してあります。それが、このごろ見かけないながーいタイプの便器。よーのすけは、これが苦手で…。最初、2階で専用を使おうとしたところ、これだったので、うー、と思い、同じ階のトイレを覗きました。そしたら、10くらい並んだトイレのうち、洋式はいっこだけ。手すりも何もない普通のトイレです。とりあえず、それを使いましたけど。ちなみに入り口のドアは重いバネ式。その後、他の階でトイレを使いました。手洗いへの入り口はなぜか自動ドア、でも、個室は、ながーい便器の専用トイレか、和式か、という選択。しかも、専用は、仕切りがカーテン。こんなトイレ、記憶の彼方に葬って久しかったので、結構ショックでした。
 会館内の各部屋のドアも、全部、普通のいわゆるバネで開閉する「ドア」だったし、なんか妙に疲れました。古い福祉系の建物は、大昔の設備が残っているので、覚悟して行かないと…めげます。今回、それがよーくわかったよーのすけでした。

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コラム このタイトル、135ファンが見たらウケるべな。

− ライブだ!ライブだ!ライブだ! ■ 車椅子でライブへ行こう −

 車椅子情報誌などを見ていると、「コンサート、ライブに行ってみたいけど…てんてんてん…」という記事が結構多いんですよね。やはり、車椅子ユーザーにとって、コンサート、ライブは、ちょっとためらうことのひとつかもしれませんね。
 でも、よーのすけは行ったことあるよ、ということで。このコラムは、「車椅子だってライブへ行けるぞ」です。  コンサートホールや劇場は大抵が「階段席」ですし、5階席まであるような施設でも、どういうわけかエレベータがなかったりして。よーのすけが、わりと頻繁に、劇やらバレエやらを見に行っていた、80年代後半−90年代前半にかけては、待遇のいいところで、裏方用のエレベータ、悪いトコだとS席の車椅子席を買わなきゃだめ(学生がそんな贅沢できるかい! …結局歩く羽目になる)なんて感じでした。あれから10年、多少は良くなったんでしょうかね。
 大きなコンサートホールでも設備にかなり不安があるのに、ライブハウスなんて行けるの?、とお思いの方もおられるでしょう。これを読んで、これなら行けるか、と思うか、なんちゅー無茶をと思うか、障害があるとライブ一つに行くのも大変だなあ、と思うかは人それぞれでしょうけれど、「行ってみようかなあ」、と思ってくれる人がいたらいいですね。もっとも、これは、少々特殊な例かもしれません。それに、需要からいっても、大ホールでのコンサート情報を希望する方が多いだろうし…。まあ、でも、いかにも車椅子向きの施設じゃないというイメージのライブハウスでここまではいける、ということ。だったら立派なホールであれば…という希望もわくかしら、ということで。
 すでに過去の日記をお読みくださっている方は、よーのすけの彷徨日記には、やたらに「135 のライブ」へ行ったという話が出てくるな、とお思いのことでしょう。もちろん、ここでのお話は、その体験談でございます。
 車椅子って、なんのかんのいっても「邪魔っけ」ですし、とろいので、「総立ち・ノリノリのライブ」なんか行ったらフマれるんじゃないか、という不安がありますよね。よーのすけも、最初、絶対にライブなんか行けるもんか。と思っていました。ところが、そのアーチストのファンサイトを覗いているうちに、これなら行っても大丈夫かな、という雰囲気を感じ、まず一回目、妹くんを付き添いに出掛けてみました。
 さすがに、二回目ともなると、ファンでもない人間を付き合わせるのは気が引けます。よーのすけにとって運がよかったことは、ファンサイトの「オフ会」があったこと。ライブ会場は、トイレ・エレベータ、交通アクセスの心配なしの最新大型施設(の付属のミニ劇場)だったので安心でした。そこに参加させてもらったおかげで、何人かの友人ができました。
 そして、三回目。いよいよ三軒茶屋近くの小さなライブホールです。「月に一度のライブ」だったおかげで、↑で出来た友人に、前の月のライブで会場の偵察を頼むことができました。トイレ、階段、駐車場の状況等々。その結果、トイレは洋式だが階段が数段ある。ホールは地下だが、搬入用のエレベータがあるので、早めに来ればいい。駐車場もちょっと離れているけどいくつかありそうだ、といったことを確認してきてくれました。こんな面倒を引き受けてくれた友人には心から感謝です(その時点では過去にまだ2回しか会っていない人なんだよ)。ただ、駐車場から会場までは、ちょっと車椅子ではつらそうなので、とりあえず会場前で友人と落ち合い(こういうときには携帯電話はほんとに便利)、車を回す、ということにしました。
 すごく緊張しました。都内なんか絶対運転できない、と思っていた人ですから、まず、まともに行き着けるかどうか、とか、雨降ったらどう移動しようか、とか、考えるほどに、無茶やったかな、という気になってきます。とはいえ、珍しく迷子にもならずに到着し、駐車場に入れるつもりが、あまりにも道幅が広いので、「駐車禁止除外指定車注)」の特権を活用してホールの真ん前に路上駐車してしまいました。開場する直前に、エレベータで一人だけ運び入れられます。出口近くの最後尾(といっても6、7番目ですが)に置いておかれます。これは出入り口が後方に設定されているからで、前にもあれば前に置かれることでしょう。総立ちのことを考えると、前の方がいいのだけれど、これは、スピーカーの真ん前になるので、音の衝撃波で車椅子動いちゃいそうになります。先にトイレに行けるといいのですが、階段があるので、開場を待って、入ってきた友人達に連れていってもらうことになります。
 そして今。当たり前のように、「月に一度のライブ(今年3月でおしまい)」に行っている自分に、少々あきれています。知り合いが増えるにつれ、「前においでよ」といって、椅子を寄せてくれたり、トイレでも、「リレー」のように、手から手へと渡されて、車椅子に戻ってくるようになりました(階段の手前で車椅子を降りて歩く)。もちろん、特に負担をかけることになってしまう「特定の友人」というのは出て来てしまいますけれども。
 とはいえ、このようなところは、一般店舗と同じで、「車椅子用トイレ」でないと使えない、という人は難しいかもしれません。トイレは、建築上不遇なところに押し込まれるので、狭かったり、足場が悪かったりします(階段の踊り場とか)。狭いのは逆に掴まるところがいっぱいあっていいんですけどね。上演は、2−3時間(え、普通はそんなに長くない?)ですから、先にどこかで済ますにしても、ちょっとつらいですよね。今は、機材搬入のため、たいていエレベータがありますから、上下移動は何とかなる確立が高いです(作りによっては「楽屋」を通る羽目になります。…これは心臓に悪い。)。トイレの個室の問題さえクリアできれば、なんとかなりそうな気がします。大体、お客さんは皆、幸せな気分になっていますから、総じて親切気分になっています。手を貸してくれる人も多いと思いますよ。
 思い切って出掛けてみませんか。

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車椅子で彷徨えば扉
Yoonosuke Hazuki[Mail_ocean@mbc.nifty.com]