1月24日 できるだけ急いで欲しかったし、家では有意義な試し乗りができる場所がないので、オフィスに来てもらうことにしました。
午後遅くになりますが…と言っていた業者さんでしたが、実際に来てくれたのは、オフィスを閉めた5時過ぎのこと。自分の感覚が今ひとつ心許なくて、「自分の車いすだろ、俺の感覚当てにしてどうするよ。」と、ごもっともなことを言うくだんの友人に付き合ってもらうことにしました。えらそうなことをい言っとりますが、こういうとき一人は心細いもの。仲間が横にいるというのは、心強いもんです。
やはり、キャスターはエア抜けということで、丸ごと交換になりました。
| 営業氏 | : | こりゃ、ダメですね。これじゃ俺だって重くて乗れませんよ。すいませんね。工場から直接来るものですから。うちでもチェックはしてるんですけどね。いや、メール見て、多分これはキャスターだとぴんと来たんです。実はこのクレーム、はづきさんが初めてじゃないんです。本社と工場のほうに、ちゃんとやれ、と言っておきます。先週、乗ってたときは大丈夫でしたよね、たしか。翌日どっかへ行かれたっておっしゃってましたよね。 |
| よーのすけ | : | ええと。前が重いので、気づきませんでしたけど、このガッコンはなかったような… |
| 営業氏 | : | ですよね。じゃ、その後急に空気減っちゃったのかな。いつこうなったかわかりませんかねえ。原因がわかるといいんですけど。さて、これでキャスターは大丈夫なはず。ガッコンしないでしょ。 |
その場でぐりぐり回ったところ大丈夫そうです。そんなじゃわかんないだろうから、その辺一周しといで、と友人に言われ、フロア一周。キャスターは大丈夫そうですが、やはり重い。
| 営業氏 | : | じゃ、車軸出しましょう。どれくらい出す? 初めてなんでわからない? じゃ、1センチくらい出しますか。 |
仮止めした状態でフロア一周。あまり軽くなった気がしません。それに、ハンドリムの位置もなんやえらく後ろにあって、相当後傾しないと漕ぎしろが取れないような…。スロープ登りもなんかやりにくい。戻ってみると、業者さん、他の人々と相談中。なんとなしに、車いすぐりぐり回していると、あれ、まだガッコン感が残ってます。業者さんに、ハンドリムが後ろにあって漕ぎにくいこと、やっぱりガッコン感がある、と言いますと、業者さん曰く、リムの位置は手を自然に降ろしたとき、車軸の位置に来るのがいいんですが…。ありゃ、だいぶ前に来ちゃってるなあ。で、まだガッコン感がある? ちょっと代わってもらっていいですか。自分で乗らないとわからない。」
フロア一周して戻ってきた業者さん曰く「確かに前が粘りますねえ。あなたの手の位置だと3センチ出すといいんですが、そうすると俺のと同じになっちゃいますけど…。」パワーユーザーさんと同じ設定にする自信はないぞ。業者さん重ねて、「前を上げて、シートを後継させてもキャストアップしやすくなりますけど。それじゃ嫌なんですよね?」後傾シートで腰が保つ自信がない。業者さんしばし迷った後、「よし、思い切って出しちゃいましょ。で転倒防止も引っ込めます。はづきさんはひっくり返りたいんでしょうから。」いや、そこまで思い切ったことは…。
前出しを3センチにし、転倒防止も思い切り引っ込めた車いす。漕ぎ出すと、ややっ、いきなり前輪が浮くぞ。
「キャストアップしてみてください。」と、業者さんに言われ、おそるおそる上げてみると、予想通り何の勢いも無しに上がります。「もう少し思い切って上げてください。」と言われ、ぐっと上げたところ、業者さんが後ろで捕まえます。
| 営業氏 | : | これがめいっぱい上です。これ以上後ろに上げると転倒します。…怖いですか。 |
| よーのすけ | : | 特に怖くはないですけど。 |
| 営業氏 | : | これくらい上がれば電車大丈夫ですよね。 |
| 友人 | : | そんな段差のある電車なんかないだろう。大丈夫だよ。 |
| よーのすけ | : | うちは横浜の都会じゃないんだってば。田舎の駅ってホームと電車の格差すごいのよ。 |
| 営業氏 | : | これが限界ですからね。ここでのけぞったら転倒しますから、なんとか前に立ち戻ってください。ここまで短くしてしまったので、転倒防止はないものと考えて乗ってくださいね。じゃ、一周してきてください。 |
フロア一周して、スロープ上り下りして…。確かに軽い。ですが、いかにも転びそうで不安定です。もっとも、この車いす自体、今までのと比べると何となく不安定感が拭えないのですが…。スロープ登り、登り口が怖かった。この軽さだといきなり前が上がっちゃいそうな気がしました。実際にはそうでもなく、むしろ軽くなった分、余裕持って漕ぎ上がれるのですが。
戻ってきたところで、友人と入れ替わります。
| 営業氏 | : | お二人とも立てるんですねえ。状態いいですねえ。 |
| 友人 | : | そりゃ、状態がいいというか…。俺たちCPですから。 |
その代わり、上肢マヒもそれなりだから、業者さんみたいに自在に車いす操ったり、工具を巧みに操って車いすいじったりできないもんね。
「うわ、これは軽いわ。」の声を残して出ていった友人、戻って来るなり、「これ、前がガタガタ言うよ。」と一言。実は、OXの車いすって、乗った感じガタガタするな、というのは前から思っていて、「乗り心地は安っぽいけど、まあいいか。」と思って決めたので、ガタガタ感は気にしなかったんですが。業者さん、再び車いすをひっくり返して、キャスターを調べ始めます。
| 営業氏 | : | ああ、ほんとだ。フォーク、ガタガタ言いますね。 |
| 友人 | : | フォークとキャスター、干渉し合ってませんか。 |
| 営業氏 | : | どれどれ。ああ、どうやらそうみたいですね。フォーク一段上に上げましょう。 |
フォークを上げましたが、業者さん、まだ首をかしげています。
| 営業氏 | : | まだガタガタ言うんですよね。つなぎ目に遊びがあるんです。ベアリング…かな。仕様なのかもしれない。本社に聞いておきます。ま、これ乗ってて怪我することはないですから。あとは、キャスターの水平をとります。これで完成、とか思わずに、遊び心でどんどん変えて乗ってみてください。いつでも見に来ますから。とはいえ、くれぐれも転ばないように気をつけてくださいね。もし怖いようなら、また転倒防止を下げますので、呼んでください |
2時間半に及ぶ調整の結果、暫定版が仕上がりました。
キャスターとの干渉を避けるために、フォークを上げた、ということは、座面の後傾が大きくなって、ますますキャストアップしやすくなった、というか、前輪が上がりやすくなった、ということだよね? 黙ってたけど。少々びびりつつ乗ってみると、うわ、首振っただけで前が軽くなるよ。友人曰く、「くれぐれも坂道気をつけろよ。それに、急ブレーキかけようったって、それ、うまくやらないと反動で後転するぜ。思った通りに止まらないから、それも気をつけるんだな。」
確かに…。軽くなったのはなったけれど。感覚は違うような、同じような。今までの車いすだとつんのめるところがつんのめらなかったり、何でもないところで浮いてみたり、細かいところで慣れるのにはもう少し時間がかかりそうです。「おもしろーい」というのが、現在の正直な感想かな。