彷徨日記

2002年分 下半期

最新 | 日記の書庫へ | 上半期へ | 次年へ

 初めて読む方は下からどうぞ。

12/8(日)性懲りもなくステラスタジオ(水道橋バリオホール)

東京駅
横須賀線上り中央線
グリーン車付近のエレベータで地下5Fから地下5Fへ。
バックスペースの業務&VIP用エレベータで丸の内中央口向かいの公園へ(地上1F)。
丸の内南口から再び入り、チップトイレがある廊下突き当たりの「関係者入り口」へ。そのさらに突き当たりのエレベータで3Fに上がると中央線ホーム。
営団丸の内線横須賀線下り
丸の内線地下2Fホームからエレベータで地下1F改札。車椅子対応自動改札あり。
JR地下1F改札階へ。エレベータにて地下5Fホーム
御茶ノ水駅ホーム水道橋側にエスカル。ホーム・階段ともに狭いので注意しよう。
本郷三丁目駅ハンディキャップ・トイレあり。
地上改札に車椅子対応自動改札あり。エレベータにて地下ホームへ。

 なめてかかって大変だった水道橋バリオホール内のステラスタジオでしたが、性懲りもなくまたふらふらと出掛けてしまいました。「本田義博/ジョン・レノン追悼コンサート」。珍しくマチネーということで、時間の心配がないな、と思ったら、誘惑に耐えられなくなりました。とはいえ今回は謙虚に予め主催者側に打診します。「階段ありますけど、ご迷惑じゃないでしょうか。」「その辺はこちらに任せて、心配せずに来てください。15分前にスタッフを玄関に待機させます。」あっさり快諾されてしまいました。後からわかったことですが、このコンサート、ホールを運営する音楽系専門学校の実習の一環だったらしいです。「コンサートには車椅子ユーザーも来るかもしれない」という、事例学習になったかしらん。
 この日は両親も出掛ける予定になっていたので、タクシーを呼んで揃って出掛けます。小型タクシーだと、車椅子がトランクに入らず、3人乗るのはきついので、リフトタクシーを呼ぼうとしたら、割増料金取るということで、やめまして(もうちょっと詳しい事情はぼやきをどうぞ)。JRにて、よーのすけは東京駅へ。両親は途中下車と相成ります。
 御茶ノ水で、友人と食事する約束になっていたので、中央線快特への乗り換えです。横須賀線ホームで、「あれぇ、付き添いがいるって連絡受けてたんですけど。XX駅からですよねえ。」また伝言ゲーム状態。隠しエレベータを乗り継いで中央線ホームへ。
 御茶ノ水駅に、予定よりも十数分早く着いたので、そうだ、お手洗いをここで使おう、と思いまして。駅にはハンディキャップ・トイレがないのはわかってましたから、「公衆トイレ」を狙います。改札で、「あの、この辺お手洗いは?」と尋ねたところ、そこ、と指し示された先は、改札内の階段の上のお手洗い。そんなトイレを何の抵抗もなく指し示す感覚が、よーのすけにとっては謎です。しかも、トイレの前で尋ねているんだからさ。♪健常者との間には。深くて暗い河がある。どうやら付近にはハンディキャップ・トイレの公衆トイレはないらしいです。少なくとも改札の人は知らないらしい。
 友人と合流して、駅前の飲食店ビルで食事をとります。バリオホールのトイレはいささか難物なので、何とかここでお手洗いを使いたいよーのすけです。トイレは地下に一カ所、ということで、そちらに回ったところ、ほんとに一カ所しかなかった! 15cmほどの段差の上に扉があり、そこを開けるといきなり個室。ごく普通の洋式トイレです。
 タクシーを拾ってバリオホールへ。スロープに続く裏門には、今日は車が止めてあり、おみこしで降ろしてもらいます。エレベータで6F、そしてさらに階段で7Fへはおみこしです。
 帰りは、「遠くて坂また坂だけどエスカルがある」JR水道橋に出るか、「近くて平坦だけど絶対に何もないと思う」「古くて小さいキタナイ駅だし」の営団本郷三丁目に出るか迷って、本郷三丁目に出てみたら、すっかり改装されていて、エレベータもハンディキャップトイレも(紙は切れてたけど)完備で、一同あんぐり。
 後からネットで調べたら、ちゃんと載っていましたが、よーのすけ、今年の春に買った「バリアフリーマップ東京(発行:東京都 2001年)」だけ見て、ネットのチェックを怠ってました。「なんとか大江戸線に接続できないかなあ。大江戸線なら本郷三丁目に出られるのに、乗り換えできる駅に限って車椅子昇降設備がないんだよなあ。営団丸の内線ならまーっすぐ行けるのに。」と、路線図見ながらうなっていたのがアホみたい。そんなヒマがあったら無精しないでネット見りゃよかった。目的地の東京駅でもホームからすぐエレベータで、すんなりコンコースに出てしまいました。
 こんなカンタンでいいんかい? と思わず逆のツッコミを入れてしまいます。その代わり、JRの乗り換えに手間取ったけどね。
 最近、都内ではモーレツな勢いで、「バリアフリー化」が進んでます。特に地下鉄の凄いこと。バリアフリーマップが役に立たないほどです。もちろん「ある」方がなくなることは絶対にないので、「確実」な安心コースを選ぶには役に立ちますけどね。

▲頁頭へ■この記事の先頭へ 日記の書庫へ

10/XX(土) 上野・表参道−上野駅、気分はダンジョンズ&ドラゴンズだ

品川駅横須賀線京浜東北線エレベータ
上野駅京浜東北線ホーム公園口改札エレベータ
銀座線:京成電鉄の入り口付近に長いスロープで改札まではアクセス可能。改札からホームまでは1F分のおみこし
表参道駅銀座線下車:ホーム→改札はエレベータ。改札(地下2F)→地上は、みずほ銀行の上りエスカレータ(車椅子未対応。通称「富士銀のところ」)。
渋谷駅東横線乗車:東口からエレベータで改札・ホーム階へ。
横浜駅
東横線京浜急行乗換
東横ホーム→改札:階段。車椅子対応自動改札
自由通路を通って「ふれあいリフト」にて地下1F。京急の改札へ
京急改札→ホーム:エスカル
東京芸術大学美術館玄関はフラット。階段と平行してエレベータ。身障者手帳で本人と付き添い1名まで無料。
ハンディキャップトイレ記号の詳細なリストを別ウィンドウで開きます
イ)場所−A:共用 ロ)扉−A:手動スライド ハ)鍵−A:指一本 ニ)点灯釦−A:自動 ホ)広さ−A:一回転 ヘ)手すり−A:L+動() ト)便座−AO型 チ)シート−C:無(ベビーシートのみ) リ)汚物−? ヌ)紙−B:両手 ル)水洗−A手動 ワ)蛇口−A:自動

 「青い服のマルガリータちゃんが素敵なの。」という妹くんの誘いに乗り、上野の芸大の美術館へ。よーのすけは、午後から定例の研究会があり、東京行きを一度で済まそうという魂胆です。とはいえあやしい空模様で予報は6時から雨。研究会が終わるのがちょうどそのころとなれば、帰りがいささか面倒なことになります。様子を見つつ、天気が危なそうなら、午後はキャンセルということにして、ユニクロのポケッタブルウィンドブレーカー一枚カバンに突っ込んで出掛けます。
 出発はJR。ぼつぼつフレキシブルに電車を乗り継げるようになったよーのすけ(ちょっとずつ路線が頭に入ってきた)、乗り継ぎはできても切符を買えるところは少ない、という事実があるので、イオカードを購入。窓口で見せ、自動改札の処理をしてもらおうとすると、「自販で切符買いなおして入って下さい。」??? 何で? 「イオカードでは二人入れません。」いや、行くのは一人です。本来、JRの駅員が乗せるところ、人手不足ですぐには出せないっていうから付き添っているだけで。「出るときは自動改札しかくぐれませんよ。」当たり前じゃないですか。今どきこの首都圏で自動改札のない駅なんてあるの? 疑問符で一杯になった頭でもって、早よ処理してくれないかな、と待っていると、こちらも途方に暮れた顔でイオカード眺める駅員さん。「じゃ、これ自動改札通して下さい」と付き添ってきた母に言います。こういうことを言うってことは、イオカードで乗車してきた単独車椅子ユーザーを通さないってことかしらん。パスネットなら、自動改札が車椅子対応になっていない駅の駅員さん、何も言わずに出て来るか、窓口の機械で処理しますけどね。さすがは田舎の駅だねえ、と思っていたら、何も田舎だからってだけじゃなかったんだな、これが。
 「東京駅で乗り換えて…」と、連絡を頼もうとする母を慌てて押しとどめます。東京駅で乗り換えると決めたわけじゃない。広い割には効率的なエレベータ設置がされていない東京駅よりは、品川で乗り換えた方が早いんじゃないか、ということで、品川駅にて横須賀線から京浜東北線に乗り換えます。もちろんホーム間の移動はエレベータ
 上野駅で京浜東北線を降ります。公園口改札まではエレベータ。車椅子対応自動改札がここでもなく、イオカードで通してもらおうとしたら、「えっ、イオカード」と息を呑む駅員さん。ここは天下の上野駅たぞ? 駅員さんは、素早く連れの妹くんを見つけ、「これ、通して下さい。」なるほど、JRってどこもそうなんだ。そういえば、JRで車椅子対応自動改札って見たことないや。そういうところって、駅員が、代わりに処理、という機転も利かないのかね。相変わらずの「崖」を下って道におります。ここ、一人で公園口から乗りたいっていったらどうすりゃいいんだろう。
 芸大美術館。入り口はフラットです。切符売り場には、「障碍者の方は付き添い1名まで無料です」の表示。おお、「障害者」ではなくて「障碍者」。一応気ィ遣ってますね(コラムを参照)お手洗いは、きれいなハンディキャップトイレですが少し狭めです。開閉式手すりが付いてはいますが、その横に、どーんとでっかいおむつ換え用シートが付いていまして、事実上固定手すりになってます。なんで、ちょうつがいがあるのにこういう設計になっちゃうのか…。らせん階段と平行してエレベータが設置されているので、移動ルートの違いはほとんどありません。モダンアートっぽい階段が味わえないのは残念ですけれども。
 上野公園入り口に戻り、東西自由通路を渡ります。さて、ここからが問題です。手元のバリアフリーマップを見ながら再現を試みていますが、今年大改装が済んで間もないため、大幅に変わってしまっています。ネット上の地図も未更新。しかも迷った。バリアフリーマップマップにも、「上野駅の構造は複雑」と断り書きがされているほどです。  上野公園から東西自由通路へは長いスロープです。スロープ登り口に「自転車止めが設置してあり、大型車椅子だと入りにくいかもしれません。この東西自由通路は3Fです。ホームを渡り切ったところがJR浅草口。改札の向かいのエレベータで2Fに降りたはず。上野駅の駅ビルアトレで昼食を取ることにします。このフラットとアトレとの間には5段ほどの階段がありますが、エレベータがあります。しかし、表示は1F→2F。こういうのがあると迷うんだよな。アトレの2Fがレストラン街です。食事後、銀座線を目指します。
 入ってきたのとは別のエレベータが吹き抜けの近くにあり、そこには「銀座線・日比谷線」の表示。それんしたがって、B1Fへ。「楽勝楽勝♪」とエレベータを降りたら、目の前は階段。久々にやられた!と、1Fに逆戻り。吹き抜けの方に行き、しのばず口からちょっと顔を出すと、目の前に京成の駅。これは違う気がする、と、駅を反対側に横切って出て来たのはどうやら再び浅草口の2F。すぐ脇にあった交番で聞いてみよか、と言ってる先からエレベータ発見。少しずつ下に降りてるよ、と、1F広小路口に降ります(ちなみに、手元のバリアフリーマップでは、この広小路口と浅草口の間にあるエレベータでB1Fまで降りられて、地下鉄につながるはずなんですが、別のエレベータができたんだろうか。)。でも、道路に降りたってしょうがないんだよね、と駅に沿って歩いていくと、あれ、目の前に京成電鉄。さっき出て来たしのばず口に戻っちゃったよ、何でぇ。
 とはいえ、「いや、でも、銀座線にはバリアフリーなんて言葉が流行る前からスロープで降りられたはず」、という妹くんの記憶は正しかった。京成の駅の前に地下に降りるスロープ発見。降りた先は銀座線の改札です。車椅子対応自動改札があり、その先は5段程度の階段でしたが、右端にちょうどスロープ程度の区画が区切ってあります。あ、スロープだ、と何の疑いもなく自動改札をくぐってみれば、スロープ区画と見えたものは単なる手すり。げ、改札くぐっちゃったよ(二人とも、回数券とパスネットだから、後戻りはできない)。またやられた!と思っているところへ、ばらばらと駅員さんが現れます。ちゃんと見ていたんですね、えらいぞ(JRではとてもこうはいかない)。実は短い階段の後にもう1F分の階段がありまして、どのみちおみこしになります。表参道駅に連絡を入れてもらいます。表参道駅はいつも通り「富士銀のエスカレータ」で上げてもらい、妹くんに研究会場まで送ってもらい、別れます。
 天気予報、時間ぴったりに当たりまして、予定終了時間までは降ってなかったのに、延びたもんだから、出て来た時間にはかなり強く降っていました。ウィンドブレーカーを羽織って、200mほど歩いてタクシーを拾い、渋谷駅へ。東急会館前に降ろしてもらいます。
 40分待って湘南新宿線に乗るか、東横に乗るか一瞬迷って東横線に。東横のれん街脇のエレベータホーム階へ。改札をくぐってから、窓口で声をかけます。ここは改札とガラス張りのフロント状の窓口が分かれているので、混雑もせず、使いやすいです。急行を待って乗せてもらい、横浜駅京浜急行に乗り換えです。
 京浜急行のホームにエスカルで上がってみると、2分後に、快速特急、後ろ4両切り離してよーのすけの最寄り駅直通の電車が来るところでした。あ、これに乗れるわ、と思っていたところ、付き添ってきた駅員さんが、ぼーっと突っ立っていて動かない。「あの、これ後ろ4両S駅に行きますよね」というと「ええ、行くんですが…。乗れないかもしれません」と要領をえない。乗れないかどうかはまだ来てもいないんだから、乗ってみなきゃわからないじゃないか、と、「じゃ、後ろへ行きましょう」と言うと、「乗りますか」と聞くので、「乗ります。」ときっぱり言い切り走り出したところ、ようやく、押し始めたところへ電車が入ってきます。
 「4両編成時先頭」と書いてあったので、てっきり後ろ4両に乗ったと思っていたんですが、そうじゃなかったらしい。「切り離し駅に連絡しておきます」との駅員さんの声とともに、車両のど真ん中に乗り込んでしまったよーのすけ。ちょうど、横に乗っていた人が、ピアカウンセリングの勉強中で、気になるらし、くいろいろ話しかけてきます。一人で電車に乗っている車椅子ユーザーを見るのは初めてらしく、「乗り換え、大丈夫なんですか」と繰り返し聞きますので、「いや、後ろ4両切り離して行きますから。」とこちらも繰り返します。心配そうな顔をしつつ、途中で降りていきました。
切り離し駅が近づいたところで、反対側の席にいた、茶髪の若い男性が、「乗り換えさせてあげますよ。」と声をかけてくれました。お言葉に甘えて電車を降ろしてもらったところへ駅員さんが駆けつけます。あのどさくさの中で、どちらかというと要領をえない駅員さんに乗り込ませてもらったのに、ちゃんと連絡が通っていたことにとっても感心しました。降ろしてくれた男性に礼を言い、乗り換えます。「到着駅、階段のない方の改札に降りますよね」と聞かれ、はい、と答えます。到着駅は終点ですので、迎えに出るのも比較的のんびりしています。ここでは、一旦降りたおじさんが、わざわざ戻ってきて、「降りるんでしょ」、と降ろしてくれました。終点になっちゃうような「田舎」の駅だというのに、ここの改札は車椅子対応自動改札になってます。横浜駅でさえまだだというのに。  それにしても、上野駅は迷路(ダンジョン)でした。道しるべに沿っていくと、いきなり階段がどーんと現れるし(ドラゴンが通せんぼ)。実のところ、どう行ったのか今ひとつ不明です。地下鉄に降りられるというエレベータも見つけられなかったし。いずれ、雪辱の冒険に行かなければ。

▲頁頭へ △一つ上へ ■この記事の先頭へ 日記の書庫へ
コラム

コラム・障害者と障碍者

 最近、「障害者」と言う呼称について取りざたされてます。議論は多岐に渡り、哲学的、社会心理学的、歴史的な様々なアプローチがあります。「障害」の定義にもかかわる根本的な問題設定ですから、一口には言えません。よーのすけの評価もここでは差し控えておきます。
 「障碍者」は、その中の選択肢の一つです。「障害」は、障りのある「害」で、「障碍」は障りのある「きず・けが」。「しょうがいしゃ」というのは、意味からしたら、本来後者が当てられるんだけど、当用漢字に収まらない、というので、「音がおんなじだからいーや」と、前者が当てられてます。しかし、障害者の「もの−者」を「もの−物」に替えたら…。ね、結構失礼な感じしません? わたしら邪魔もんなんかいな、って。それで、せめて本来の文字を使ったらどうか、という選択肢が「障碍者」です。
 ちなみに、「東京芸術大学」の「芸」も、本来は「藝」ですね。「芸」は本来「ヨモギ」という字です。「ヨモギの術の大学」っていったいどんな大学なんや。お灸の研究するのかな。

10/XX(土) 飯田橋−有楽町/こっそり回る東京

東京駅横須賀線上り→中央線:グリーン車付近のエレベータで地下5Fから地下5Fへ。向かいのエレベータに乗り換えて、地下1Fへ。
改札を丸の内方面に向かって一旦出る。丸の内北口のエレベータで地上1Fへ。
丸の内南口から再び入り、チップトイレがある廊下突き当たりの「関係者入り口」へ。そのさらに突き当たりのエレベータで3Fに上がると中央線ホーム。(解放エレベータ年内竣工予定)
横須賀線下り乗車:丸の内北口エレベータで地下1F改札階へ。エレベータにて地下5Fホーム
御茶ノ水快特から普通へ乗り換え
飯田橋JR飯田橋で下車:西口からスロープで改札を出て、飯田橋ユースホステルのエレベータにて東口へ。
地下鉄有楽町線で乗車。外堀通り沿い(JR東口を出て、右に少し行く)に地下鉄に通じるエレベータにて改札階へ。改札からホームまでエレベータ
有楽町地下鉄有楽町線下車:ホーム→改札は、銀座方面寄りにエレベータ。ただし自動改札のみ(車椅子には対応。乗車駅で切符の処理をしてもらうのを忘れないように)。
改札階から、地下街に出るにはエスカル
国際フォーラム地下通路から国際フォーラムへは、段差解消機。内部はエレベータ

 なぜか10月になると日中友好会館なるところへ遊びに行くよーのすけと妹くん。今回の隠れたテーマは、「どこまで単独でこっそり電車に乗れるか」です。バリアフリーマップとらくらくおでかけネット、駅前探検倶楽部を突き合わせて、ひねり出したのは、

  1. 京浜急行で浅草線に接続し、大門で都営大江戸線に乗り換えて飯田橋
  2. 京浜急行で浅草線に接続し、蔵前で都営大江戸線に乗り換えて飯田橋
  3. JRで品川、品川で有楽町線に乗り換えて飯田橋
  4. JRで東京。大手町で新築エレベータでホームに行き、営団東西線に乗り換えて飯田橋
  5. JRで東京。隠しエレベータでホームに行き、中央線に乗り換えて水道橋か飯田橋(いつものコース)

大江戸線飯田橋だと、日中友好会館の隣りに出られる、というすばらしいメリットがあるのですが

  1. ナンボ何でも遠回り…却下
  2. 浅草線で手運びになるらしい…却下
  3. 飯田橋でエレベータがある地下鉄は、大江戸線と南北線だけらしい…うーん。
  4. 同上。しかも東西線飯田橋駅だけは手運びらしい…却下
  5. JR飯田橋って、エスカレータかエスカルだったよね…まあいいか

ということになり、とりあえずJRへ。でも、気が変わるかもしれないので切符は品川まで。

 ルート未定の出発です。見とがめられたら、仕方ないので「東京経由で飯田橋」ということにして、最寄り駅の改札をくぐります。案の定、まるで無視。途中で妹くんと合流し、やっぱりいつも通りに行こう、ということに。
 東京駅。横須賀線ホームから地下1Fまでは成田エクスプレスのエレベータ2機を乗り継いですんなり上がれます。問題はあと1階分。一度改札を出るしかないんだもん。妹くんは定期があるからいいけれど、よーのすけは、本日品川行きの片道切符。京急の可能性も考えて、自由切符買ってなかったし、これで出ちゃうのは大胆にすぎるんでないかい? エスカレータも上がって上がれなくはないけれど、ちょっと人が混みすぎてる、という妹くんの判断で、改札へ。でもこっちも混んでいる。
 やっとこせ通してもらい、人が掃けるのを待って、乗り換えのため、一旦出ます、と駅員さんに告げると怪訝な顔をされます。これって、見とがめられない限りは出入り自由ってことかい? 丸の内南口の改札に立つと、駅員さんが無言で改札の扉を開けてくれます。これって、不正乗車し放題ってことじゃん。しないけどね。
 知らんぷりして「関係者ONLY」の出入り口からエレベータで3Fに。入ってきた殿舎にすぐ乗ります。よーのすけ:「飯田橋だよね。」 妹くん:「えっ、去年は水道橋から行った。」 よーのすけ:「そうだっけ。」 妹くん:「道理で。何で飯田橋にこだわるのかと思った。そもそも間違ってたのね。危ないなあ。でも待てよ、地図だと飯田橋の方が近いのか。じゃ飯田橋にしよう。」 これが、車椅子ユーザーにとっちゃ、近くなかったんだな。
 御茶ノ水の乗り換えはホームそのまま。飯田橋はエスカレータ逆送となります(一応車椅子対応エスカレータ)。だけど、妹くん:「駅員呼んで、エスカレータ2周させるんじゃ、歩いた方が早いぜ」ということもあり、西口からスロープで出ます。駅ビルは内部に段差ありとの未確認情報があり、ユースホステルのエレベータを使って地上へ。飯田橋の交差点を目指して外堀通りを歩きます。途中、よーのすけ:「あ、こんなトコに地下鉄のエレベータがある!」JR東口近くの植え込みの影にエレベータ発見。しかし、近くには看板も何もない。こんなの知らなきゃ見つかんないよ。
 すっかり忘れていたのが、かの有名な「飯田橋の巨大歩道橋」。飯田橋の交差点って、車椅子では渡れないので、去年は水道橋から行ったんだった。大回りはするわ、スロープはほとんど絶壁だわで大騒ぎ。しかも、外堀通り駅側の歩道は自然石をゴロゴロ埋め込んだ歩道なので、車椅子にとってはサイテーの部類。何とか日中友好会館にたどり着きます。
 帰りがけに、有楽町に寄らなきゃいけない、ということで、また飯田橋駅に戻って、有楽町線を使うことにします。運良くエレベータ見つかってたしね。エレベータを降りたらもう改札です。何も見とがめられずに改札をくぐり有楽町線方面へ。ホームまで、エレベータがありました。マップの情報が古かったらしい。
 妹くん:「有楽町だけはらくらくおでかけネットで調べたんだよ。でも、最後にどこかで小さい階段があったような…。でも、駅がビッグカメラに突っ込んでるかもしれないからね。」 有楽町駅で電車を降りると、「60m先にエレベータ」の看板発見。10月2日にオープンなんですと。エレベータを降りると、そこは「え、ここってどこよ」というくらい、人の気配が全くないところ。エレベータの周りに柵囲いがしてあり、車椅子対応自動改札がぽつんと設置してあります。そして「ご用のある方はこちら」のインターホンが一つ。改札を出て、国際フォーラム方面に向かいます。…と、行く手を阻む大階段下り。エスカルとインターホン。残念。インターホンで駅員を呼び出します。妹くん:「ここ広いんだし、自由に使える昇降機開発すればいいのにね。…エスカル制御板の鍵は簡単な奴だから、あれくらいならヘアピンで開けて…」 よーのすけ:「駄目だってば、あの鍵がイグニション・キーを兼ねてるんだから。」 駅員さんには内緒の会話をしつつ国際フォーラムへ。
 右にビッグカメラ、左に国際フォーラム。いずれも10段程度の階段の上です。 と、国際フォーラム右手の角にエレベータ発見。「やっぱり国際フォーラムだけのことはあるねえ。ほくほく。」と上下スイッチを押したら…なんか変。ランプが点灯しないぞ? 目を凝らしてよく見れば、これ、エレベータじゃない!「車椅子用リフト」じゃん。なになに、「ご用の方はインターホン」だと。思わず顔を見合わせる二人。おもむろに取り出すデジタルカメラ。
 国際フォーラムに上がることはそっちのけで、写真撮影しているところへ、先ほどエスカルを動かしてくれた駅員さん登場。「あの、インターホンで呼びましたか?」しまった、かなり挙動不審。駅員さんが係員を呼び出しました。まもなく係員登場。鍵でもってリフトを始動させ、▲ボタンを押します。すると扉が開いて中のバーがぱたんと手前に開く。「ご自分でボタン押せますよね?」よーのすけ:「はい?」連れの妹くんには、先に上に上がってろと言います。付き添いも乗らないような「車椅子用リフト」らしい。「合図したらボタン押して下さいな。」なかなか合図がない。よーのすけ:「もういいですか」「まだです」やがてバーがぱたんと閉じ、扉も閉じる。「はい、上のボタンを押して下さい。ボタンを押すと、床がせり上がっていきます。前後の壁はないから、こりゃ、立って乗ったら危険ではないだろうけど怖いかも。上に着くと扉が開きます。「お帰りの際は声かけてください。」との一言とともに、係員が去った後。よーのすけ:「なんか、すごいアホなもんを見た気がする。」妹くん:「例の淡路町のもこんなんだと思うよ。これじゃちょっと松葉杖の人なんかじゃ乗れない。」このリフトの写真はこちら
 国際フォーラムの地下で食事をとります。そして一旦外へ出て、ビッグカメラ、次いで大丸に寄り、東京駅から帰路へ。

▲頁頭へ △一つ上へ ■この記事の先頭へ 日記の書庫へ

09/XX(土) パスカードで行く表参道

新橋駅地下鉄都営浅草線営団銀座線乗り換え:ホーム→改札はエスカレータ。改札→しんちかへは階段1F分。しんちか→営団銀座線は階段6,7段ほど。インターホン等は見あたらず。改札→ホームはエレベータ
表参道駅銀座線下車:ホーム→改札はエレベータ。改札(地下2F)→地上は、みずほ銀行の上りエスカレータ(車椅子未対応。通称「富士銀のところ」)。
渋谷駅東横線乗車:東口からエレベータで改札・ホーム階へ。
横浜駅
東横線京浜急行乗換
東横ホーム→改札:階段
自由通路を通って「ふれあいリフト」にて地下1F。京急の改札へ
京急改札→ホーム:エスカル

 湘南新宿線は早いのだけれど、時間がうまく合わないのが悩み。それに、渋谷駅での地下鉄乗り換えで、大騒ぎする割に、たったの一駅というのもなんだかもったいない気がして。
 というわけで、目新しいルートを開発です。新橋で横須賀線を乗り換えるには、エレベータ無し地下4F。けれども、京浜急行で都営地下鉄浅草線に入ってしまえば地下1F。銀座線も地下1F。地下鉄よりもはるか地下深くを走る地上線の理不尽さはおいといても、楽なんじゃあなかろうか? というわけで、私鉄・地下鉄共通のパスネットを購入し、京急発表参道行きを決行です。
 品川で後ろ4両切り離しということで、金沢文庫で一旦降ろされ、ホームの一番前に。ここで電車一本遅らせます。
 新橋駅。ホームから改札は車椅子未対応エスカレータです。とはいえここは1階分。JRにある、2階分を一気に上下する恐怖のロングエレベータでないだけマシ。とはいえ新橋駅は、JRの駅をまたがないと営団地下鉄に行けない作りになってます。JRの高さに あるのが「しんちか」ですが、ここに出るまでに階段が1階分。そして、JRから営団のテリトリーに入るのに階段が6,7段。いずれもおみこしにされます。JRが今のところ最大のバリアになってます。インターホンもないこの階段を降りて、営団のテリトリーに入れば、銀座線ホームまではエレベータで行けます。
 表参道駅。地下1Fホームから地下2F改札まではエレベータです。とはいえ改札はくぐらず、横っちょから出されます。エスカレータが通称「富士銀のトコロ」現みずほ銀行のエスカレータしかありません。B4という出口で、表参道の交差点に出て来ます。
 復路は、さすがに表参道駅まで歩いて戻る元気はありません。オマケに、「富士銀のところ」にはインターホンの類がないので、通行人に頼むことになってしまいます。そこで、湘南新宿線狙い。タクシーを拾います。自分でタクシー拾ったの初めてですが、車椅子で手ェ挙げても、停まってくれるもんですねぇ。ところが、駅前渋滞に巻き込まれ、渋谷駅の東口、東急会館前に着き、横断歩道を渡って、JRの改札に着いたのが5分前。埼京線のホームまで10分はかかります。その上今日は切符もない。ついでに、渋谷駅、工事中で、券売機が見あたらない。車椅子が通れる有人改札を目指して急傾斜を2つ滑り降りてみると、券売機がない。改札で尋ねたところ、そこ、と駅員のしゃくったあごの先は、急傾斜のいっこ上。これでもうJRに乗る気が失せまして。よし、いっちょ東横に乗ってみるか、と、急坂を通行人の手を借りて上がります。
 坂を登ったところで、手近な改札で声をかけます。すると、ここはエレベータないんで、と、連れて行かれた先は、さっき、横断歩道を渡って駆け抜けた場所。「東急味の街」の横というか、タクシー乗り場の前というか。こりゃ、JRよりも安全だわい、と思いつつエレベータを上がると、いきなり東横線ホームです。これは楽。
 横浜駅で京浜急行に乗り換えです。東横線横浜駅は、よーのすけが鉄道にかかわり始めた頃からずーっと工事中。ひょっとして、もうエレベータとかできてないかしらん、と期待してたのですが、外れました。ベニヤに覆われた狭いホームから、おみこしで改札へ。西口を出て、「ふれあいリフト」で自由通路へ降り、京急に向かいます。そういえば、駅員介助無しで電車に乗れるのって、現在横浜駅は、市営地下鉄だけですね、たしか。  京浜急行横浜駅。改札からホームまではエスカルとなります。JRに比べると対応の早さは歴然としてますので、横浜駅でどの電車に乗るか迷ったら、JRは避けることをお奨めしますね、私は。

▲頁頭へ △一つ上へ ■この記事の先頭へ  日記の書庫へ | 最新 | 上半期へ 次年へ


車椅子で彷徨えば扉
Yoonosuke Hazuki[MailTo_ocean@mbc.nifty.com]