脳性マヒってどんなもん? -2

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脳性マヒの症状とリハビリテーション

脳性マヒのいろいろ
いろいろな障害

脳性マヒのいろいろ

姿勢筋緊張の状態により2つないし3つに区別されます。とはいえ、症状は重複していることが多く、パッチリ分類することはできません。

共通の症状

四肢マヒ
上下肢ともに、何らかのマヒが出ます。一見して何でもないように見えても、健常者と比較すれば、巧緻性に劣ります。そのため、何をやっても効率が上がりません。この点が、社会進出するにあたり、大きな障害となります。
びっくり反応
情緒面での波に、身体が過敏に反応します。大きな音がしたり、身体に物が触れると、誰でも驚いてびくっとしきすが、その「びくっ」が、身体のコントロール不能にいたるまでに拡大します。
脳性マヒ者が複数集まると、「びっくり反応の連鎖反応」というものが起きたりします。時々起きる典型的な例としては、
誰かがくしゃみをする → 横にいた人が驚いて手を跳ね上げる → その横にいた人の背中に手が当たる → 驚いて脚を跳ね上げテーブルを蹴る → テーブルの上にあったコップの水が跳ねる → コップの前にいる人が驚いてコップをなぎ倒す → しばらくはてんやわんや。

タイプ別脳性マヒ

痙直型 (spastic type)
強度の筋緊張により、身体の力を抜きにくいため、運動が困難になります。不随意運動が「硬直」の方に働くわけです。握りしめたものを離せなくなっちゃったり、突っ張ったまま、ゆるめられなくなっちゃったりするそうです。
硬直が数時間にわたって続くこともあります。「何かの拍子に」としか言いようがありませんが、「来そうな予感」はするそうです。筋弛緩剤などを使う場合もあります。
「びっくり反応」が、身体を堅くする傾向に出ます。
 痙直による変形・拘縮という二次障害を受けやすいので、リハビリを継続する必要があります。
アテトーゼ型 (athetosis type)
「動け」という命令が、絶えず・過剰に出ることによって、筋緊張が不安定で変動します。まさに不随意運動です。「全力で筋肉が跳ね上がる」という感じ、と言えばわかるかな? 首を激しく振ったり、むやみにまばたきしたりします。
精神的な状態と不随意運動は密接に関係しています。アガると緊張して収拾がつかないほど手足・首が動きます。一つの「型」を保つことができず、動かすまいと思えば思うほど、暴れます。これも「来そうな予感」はあり、うまく逃がすことができる人もいます。
顔面緊張や、それに伴う言語障害を起こすことが多いです。
某医学事典には、「不規則で、粗大で、持続する不随意運動」と定義されてます。そだい、ねえ…。間違っちゃいないけど、アンタになんか言われたくないわい、って感じですね。なんちゅうデリカシーのない…。
異常性筋緊張や、異常性反射の影響で、強度の脊椎側わんを併発したりします。また、こうした激しいアテトーゼ運動は、とりわけ首に現れるため、加齢とともに、頸椎障害を起こすこともあります。 ←「万年ムチウチ症だもんね」と言った医者がいた。言い得て妙。思わず納得してしまった私。
 よーのすけは正真正銘のアテトーゼ♪
失調型
上の二種に加えて3種類になってますが、純粋なものは少ないと言われており、痙直型・アテトーゼ型の両方に見られます。小脳の失調によって起きます。動きを円滑に行うための筋肉の協調ができません。

 ひとくちメモ−アテトーゼの意味 

痙直型にアテトーゼ型に失調型。アテトーゼ型だけどうしてカタカナ? 一体どんな意味なんでしょう。

 アテトーゼ(athethosis:英/Athethse:独)とは、ギリシア語の、否定を表す「a(ア)」と、「場所を定められた」という意味の形容詞「athetos(テトース)」を合成して作った造語です。英語にすれば、unset となるでしょうか。医学用語として直訳すれば、「無体位運動症」となるそうです。1871年、アメリカのハモンド(Hammond)によって用いられ、手足を固定できない、つまり、手足の位置が定まらない状態を指していました。

よーのすけのでっち上げを見る
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いろいろな障害

  身体障害のほか・または関連して、以下のような障害が出ます。
  何でもあり、って感じだねぇ。

精神発達遅滞
視覚障害
まれに眼筋が侵されて、斜視や近視を発症する。
ピントを合わせるのも筋肉がコントロールするわけですから、ノーコンの脳性マヒ者がピント合わせ苦手なのは当然とも言えます。実際、脳性マヒ者で視力に自信がある人は少ないですし、めがねをかけても視力が十分に出ない人もいます。
聴覚障害
黄疸・風疹・胎内感染・遺伝的要因
言語・コミニュケーション
6-9割ほどに何らかの障害。発声・聞き取り・口唇運動の拾得・言語理解・言語獲得が遅れる。
よーのすけのおしゃべり修行
てんかん(いわゆるひきつけ・痙攣)
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参考資料

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車椅子で彷徨えば扉
Yoonosuke Hazuki[MailTo_ocean@mbc.nifty.com]