ド派手車いすその後-4−文句がいっぱい

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やっぱり身体に合ってない気がする。(2004/6)

作った翌年、衝撃の指摘

 チタン車いすの背もたれちょうつがいが折れ、アルミのド派手車椅子を新調したのが2000年の初夏から秋にかけてのこと。作った当初は、「よくなった」と言わないと悔しかったので、よくなったことにしてましたが、その実、「なんだか出来損なっているような気がする」とは感じていました。チタン車いすに比べて、今ひとつびりっとしない、というか、畳んでもぴったり畳めないし、滑り出しにぐんにゃり感があって、力が逃げているような気がしたのです。薄く畳まらないので、車載時にもすんなり入らなくなってました。細かなところでも使い勝手が今ひとつ悪くなっているような気がしていたのです。

 はっきりと、欠陥を指摘されたのが、翌年に行った国際福祉機器展に出店していたOXエンジニアリングでのブースにおいてでした。そこでデモンストレーションをしていた営業の人に、その車いす、大きすぎませんか、と言われたのです。なにしろオーダーメードだし、リハビリセンターで、車いす工学の第一人者と言われていたPTさんに相談して作ったチタン車いすのコピーのはずで、身体に合っていないとは夢にも思ってませんでしたから驚きました。そうかもね、とは思いましたが、でも、この幅は、真冬の着ぶくれを想定しているから、と、思ったりもしました。「あなたなら、これか、もう一回り小さくてもいい、という車いすに乗せてはもらいましたが、クッションが入っておらず、車輪に対する椅子の高さが合っていなかったので、それほど劇的な変化を感じなかったのです。

 とはいうものの、自分の車いすがどうもよくないということは感じられ、「この車いすは5年乗ったら絶対変えよう」、と、決心するには十分でした。

製作してくれた装具屋まで…

 国際福祉機器展に行った翌年、転倒防止を付けました。その際、袖の汚れがひどい、と、装具士さんにこぼしたところ、袖は確かに汚れるものだが、それにしても汚れすぎで、ひょっとしてイスの幅が広すぎなのではないか、と指摘されました。言われてみれば、チタン車いすよりも広い気がする、と言ったところ、イスの座幅を測ってくれて、やっぱり原型よりも大きくできているとのこと。1cmの差は大きいから、モジュールはやめた方がいいですよ、と言ってオーダーメードを勧められたのに…。しかも、転倒防止を付けたことで、折りたたんだイス幅がますます広くなり、ますます車載しづらくなったのでした。

ひとさまの車イスに乗ると、よくわかるんだ、これが

さらに2年が経過した2004年のある日のこと。たまたま友人の車いすに腰掛けることがありました。よーのすけより20cmは大柄なこの友人の車いす、よーのすけの車いすの幅よりはるかに狭かったんです。そしてこの車いす、何てったって身長差20cmなので、合っているわけがないのですが、妙に漕ぎやすい。何となれば、自分の車いすでは、ぶつかったり、引っかけたりするあれやこれやが引っかからず、リムが近づく分、力も入り、身体が流れないので、これまたリムに力を入れやすい。これは、かなり違う乗り物です。

測って納得。でも、そりゃないぜ。

 実際に、メジャーでもって測ってみました。

 測ったのは、室内においてある、古い方のチタン車いすです。これが39cm。で、ド派手車いすは、これより1cm広いわけだから…。40cm。ちょっと待った。

 40cmだと? たしかアクティブタイプのモジュール車いすのカタログではそんなのなかったような気がするぞ。ということで、改めてネットで検索してみたところ、やはり座面の内のりは、最大幅が39cmです。つまり、自操式車いすとしては、どちらかというと常識はずれに属するサイズだということです。

 こんな、車いす、我慢してあと一年乗るより、一年前倒ししたほうがいいんでないの?ということで、再びの車いす新調企画スタートです。

というわけで、車いす新調実況中継スタート

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車椅子で彷徨えば扉
Yoonosuke Hazuki[MailTo_ocean@mbc.nifty.com]