電動車いす?計画 1

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誰が聞いても「ありえない」と叫ぶロングラン車いす製作記。記録を取るのもアホらしくなるほど進まず、うろ覚えで書いております。これを書いている2009年1月現在、まだ完成しておりません。

電動車いすなるか?(たぷん2007年6月ごろ)

 生活地図サイトMapionで、行き先の距離を測るのにはもう飽きた。行き先でドツボにはまるのをおもしろがっている場合でもなくなった。ようやっと、最寄り駅にエレベータが付いた、ということで、本気で電動車いすを考えることにしました。とはいえ、駅からのアクセスは、多少スロープバスが出て来たにせよ、良くなったわけではないので、自家用車セットは当然です。さしあたり、家人が車に積めるか、が、問題です。

 フツーの健常者である家人は、「簡易電動」なるものがどんな物体なのかを知りません。とりあえず、見せて、持ち上げて見なければなりません。

アイシン精機に第一ターゲット設定

 数年前、福祉イベントで触らせてもらい、その静かさとなめらかな走りに興味を持ったアイシン精機のユニット。サイトで調べてみると、オーダーフレームにしか付かないらしい。オーダーフレームなら、まあ、腕に不安はあるけれども、さしあたりは馴染みのK製作所です。、アイシン精機を扱っているかしら、ということで、メーカーにメールで問い合わせをしました。扱っているとの返事だったので、K製作所に電話で問い合わせました。

製作所としては困る話だったらしい(たぶん2007年6月下旬ごろ)

 この製品が条件を満たすかどうかを確認してから、物を買う、というのは、常識的な消費行動だと思うんだけれども、車いすの場合は、そうじゃないらしい。

業者:「はづきさん、とにかく判定受けてきてくださいよ。
よーのすけ:「その前に、家人が車に積めるかどうか見たいんですよ。判定受かっちゃったら作らなきゃいけないじゃないですか。そうなって、やっぱり積めませんじゃ困るんですわ。」
業者:だからって、タオライト試乗させろと言われても…。私費でやるわけじゃないんでしょ。タオライト見たって、簡易電動が出るとは限りませんよ。」
よーのすけ:「そんなのわかってますって。でも、車に積めなきゃ、電動車いすあっても意味ないんですから。」
業者:更生相談所は、そんな細かいところまで指示してきませんから。判定をもらってから、そういうものを作ればいいんです。
よーのすけ:「それで、うちの老親が持ち上げられる重さの車いすってもんが、技術的に無理な話だ、ってことになったら、どうする気です?」
業者:「困りましたね…。じゃ、仕方がない、アイシン精機、デモ車を借りられるかどうか、聞いてみますよ。送料の問題があるもんで。」
よーのすけ:「予算がない、と。」
業者:「いや、そういうわけじゃなくて…。もう、アイシンだけですよ、ヤマハも乗りたい、ってのは無しですよ。」
よーのすけ:はいはい。で、K製作所さんとしては、ヤマハとアイシンの違いって、何だと思ってますか。
業者:アイシンの方が、車体の制約が大きい、ってことですかね…。ヤマハだと、好きなようにフレーム作って、サイズを合わせられるんです。アイシンだとサイズ制約されますよ。
よーのすけ:なるほど。それは大きいですな。ま、とにかく手配してくださいよ。

ヤマハの方は、ホームページに試乗申込みフォームがあって、ホイホイ言ってデモ車を持ってきそうだし。

で、10日後、催促したら断られた。

業者:デモ機、貸せないそうです。アイシンって、こちらの要望聞いてくれないんですよ。すいませんがあきらめてください。

じゃ、こっちで勝手にやるわい

あきらめてといわれても、ユーザーとしては困ります。直接アイシン精機にメールで「デモ機をK製作所に卸してくれない?」とメールで問い合わせたところ、「"ハートフルプラザ"を設置してあるトヨタのショールームに常設してあります」との返事が来ました。それって、いつも地元FM局のコマーシャルで流れていたような。結構近場にあったような。

電話で問い合わせたところ、月に1回、アイシン精機から営業の人が来て、相談会をやっているとのこと。それ、ということで、家人とともに相談会に行きました。

やる気十分のアイシン精機(たぷん2007年7月末ごろ)

車にはなんとか積めそう

バッテリーを外せば、何とかウチの老親でも車に積めそうな感じです。で、この問題はは何とかクリア。後は…。

後発企業ゆえの悩み、なんだろうなあ。

何といってもリチウムイオンバッテリーが魅力のアイシン精機です。交付対象からは外れてますが、価格1.5倍、走行距離2倍、充電回数2倍という「効率の良さ」は、「何で交付対象じゃないんだろ、と思うとともに、長時間の外出に使うよーのすけとしては、安心感が違います。経済的にゆとりはあるし、是非欲しい。「YAMAHA、何か、爆発起こして、リチウムイオンバッテリーの車いす発売延期になったらしい」という、ライバル社からの未確認情報もあり…。

営業氏:弊社は、もう3年前からリチウムイオンバッテリーで出してます。一度も事故はないですし、安定してますよ。特に坂道でスピードが落ちないのでお勧めです。タオライトじゃなくて、ユニットですよね? でしたらリチウムイオンバッテリー付けられます。レディメードのタオライトには、付けられないんですよね。介護保険用として出しているもんで、オプションでも付けてしまうと対象から外されちゃうんです。リチウムイオンバッテリーで簡易電動を出しているのがアイシン精機だけなもので、他社が作ってくれないと、市場独占になるから、というのが厚労省の見解でして…。

ほんとかよ、それ。ほんとだったらなんてアホな。リチウムイオンバッテリーを交付対象にするために、頑張れYAMAHA。

営業氏:オーエックス…。付けてみたいです。オーエックスさんに交渉したことはあるんですが、社長さん、元々、ヤマハのバイク屋さんでしょう。受けてもらえなかったんですよ。でも、私、見てみたいです。アイシンのユニットをオーエックスに付けたところを。K製作所さんは私もよく知ってます。技術提供はいくらでもします。是非、やらせてください。え? K製作所さんではやりたくない? そうなると東京のP製作所さんくらいかなあ。

あ、Pは友人がOXの不正規改造(OX純正オプションを使わなかったという意味で)したところだ。紹介してもらえるわ。

営業氏:サイズに制制約 いや、そんなのないですけど。確かに、モーターを入れる幅がないとだめですけど、これくらいのサイズなら十分ですし…。K製作所さん何を勘違いしたんだろうなあ。

営業氏:ホイールの着脱? 、あ、去年から国際福祉機器展で出しているあれですね。今年の国際福祉機器展で反応を見て商品化するかどうかの方針が決まります。それからですねぇ。

これなら、アイシンで作れば真面目に取り組んでもらえそうだ、と、思ったのですが…。それが違っていたのが、7ヶ月後に露呈することになります。

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車椅子で彷徨えば扉
Yoonosuke Hazuki[Mail_ocean@mbc.nifty.com]