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2016 年 11 月投稿文

< Nov 2016 >

「吸血鬼すぐ死ぬ」が面白い [日記]

障害を持つ横浜市民の、いわばメッカともいえる新横浜。横浜在住の障害者なら一生に一度は必ず訪れる。…というより、一度や二度は「呼び出しを食う」場所だ。なんせ、恐怖の更生相談所があるからね。ちょっと面倒な装具作りたいと言ったら、絶対呼び出される。

で、なぜかその新横浜を舞台にしたギャグマンガが登場した。最初は「Y市S町」だったのが、2巻、3館と続くにつれて、だんだんローカルになってきて…。今や、街並みも地名もビル名も、お店の名前までバッチリ出ている。

以前は車で家とリハセン往復しかしなかったので素通りだったが。簡易電動を車載できるようになって以降、リハセン呼び出されついでに、新横浜の駅前付近ふらふら探検してたおかげで、それなりに新横側は土地勘がついた。なので、めっちゃ受けている。ありがたいことに、未探検の篠原方面はまだ舞台になってない。デートに行くのは桜木町だし、スタジアムの土手から落っこちたら流れ着く先は鶴見駅だし、東京駅から新幹線1本で来ちまうし、まんま新横ライフなんである。

で、ここ新横浜が、人間と吸血鬼が同居する世界になっている。基本、人間社会がメインストリームで、吸血鬼が絶対的マイノリティらしいのだが、お約束どおり、吸血鬼は人を狙うし、噛まれれば吸血鬼化して操られることになっている。人だけではなくて、それなりに獰猛な吸血生物も、こちらの世界の蚊やハエ、川のコイのレベルでうようよしているらしい。そのうえ、ときどき冷蔵庫の中の野菜も噛まれて吸血鬼化したりする。そういうもんは、一般ゴミとして出せず、市役所に電話して引き取りにきてもらう。いずれにせよ吸血鬼というのは、すぐ隣にいるけれども、人間にとっては危険でやっかいな存在らしい。

この世界、人間はまんま人間なんだが(もちろんギャグマンガだから全員どっか変だが)、絶対的マイノリティの吸血鬼グループは、さらに細分化されていて、相互にコミュニケーション不可能なほどバラエティに富んでいる。人間と折り合っているのもいれば、折り合えないのもいるし、管理下に置かれているのもいる。折り合えないのは、退治されるリスクに晒される。ちょっくら障害者チックだな、と、思ったりもする。

ベルグソンを引き合いに出すまでもなく、「笑い」というのは、どこかで蔑視感情を含みがちだから、まともに考え出すと、アレなんだけどね。だから「お笑いもの」は苦手なんだ。

でも、マイノリティ吸血鬼の中でも、さらにヘタレの主役?(一応バディものだ)が気に入って、つい全巻揃えの態勢に入ってしまった。

ま、基本的には、少年マンガのギャグマンガなんだけど。いかにも小中学校男子の喜びそうなかわいい下ネタ満載だし。

吸血鬼の闊歩する新横浜を体験したい人はどうぞ。


吸血鬼すぐ死ぬ 1【試し読み増量版】 吸血鬼すぐ死ぬ【試し読み増量版】 (少年チャンピオン・コミックス)

2016-11-17 (Thu) by よーのすけ

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車椅子で彷徨えば扉
Yoonosuke Hazuki[Mail_ocean@mbc.nifty.com]