ぼやっきいなよーのすけ

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2015 年 7 月投稿文

< Jul 2015 >

脱毛サロン体験中 [バリアフリー・アクセシビリティ]

「重身のコに、エステ行きたい、って言われているんてすけどぉ…。」

どっか、対応してくれるサロン知りませんかね? と尋ねる、拙宅出入りのヘルパー某。

ンなこと、バンカラなキャラが売り物のよーのすけに聞く方が間違ってるだろ、と、思ったが…。


それだけのために、エステサロン見物に行くほど酔狂ではないが、下駄履きで行けるほど近所に、大手脱毛サロンが出来たので、アクセシビリティ興味半分、実益半分で行ってみることにしました。3ヶ月ほど前のこと。「この赤ん坊、ミノ着ているよ。」と言われたほど、ふさふさとした毛に包まれて生まれてきた私。誕生当初は親が心配するほどつるっ禿げだった頭にも、長じてもっさり毛が生え、以来、全身純毛に包まれてとります。永久脱毛なるものが出来たとき、親が「お金上げるから、行ってきなさい」と言ったほど。当時の手法はすごく痛いと聞いていたし、事故の噂もあったので、結局怖くて行きまへんでした。

ンなこと気にするヤツはアホだ、という気概もあったしね。痛がりだけどバンカラだから。


ひるがえって、現在の美容脱毛、かなりお手軽です。通うのは3ヶ月に1回、その代わり、完全に処理が終わるまで、2,3年かかる。

他店でも施術例ありますんで、と、特に珍しがられることもなく、10秒バンザイしてられますか? 格安コースなので、20分で着替えて退出出来ますか?と念を押されて、施術室に車いす入れるかどうか、ベッド移乗が出来るかどうかを確認させられて、あっさり契約締結できてしまいました。たまたま広めの店舗に設計されていたこともらっぎーでした。以前からあるサロンは、たぶん狭くて車いすで入れないんではないか、とのこと。

初回だけ、慣れないので45分で取りますね、とのことでしたが、サロン側が気を遣って、2回目以降も45分で取ってくれてます。時間は十分あるのでゆっくり着替えてください、と。本当は、剃り残しなく自己処理をしないと施術出来ない約束なのだが、「やっぱり難しいですか?」とか言って、剃り残しを直してもくれてます。剃り残さないように、前夜ヘルパーに特に気をつけて剃ってもらってるんだけどねえ…。


この厚遇を、「合理的配慮」だ、と言っちまってよいものか?

冷やかし半分の格安コースでは申し訳なくて、正規料金のコースも一つ買って、顔をやってもらうことにしました。油断すると、「三波伸介のドロボー」の顔になってしまうもんで、私は。しかし、考えてみたら、私の顔は胴よりもよく動く。顔を動かさないでいられますか?と問われて答えに詰まったが、まあ、やってみますか、ということになった。難しかったら、1回分だけで残りを返金すればいいでしょう、というシステムなんです。


サービス業では、最近、実に軽やかに対応されることが増えたような気がする。こっちがドギマギしちゃうよ。百戦錬磨の戦士としては、つい身構えて突撃してしまうんですが、開けてみたらお花畑、みたいな。ドア蹴破ろうとしたら、向こうから、「どうぞ」と開けてくれるみたいな。

時代の変化について行けねーよ。

2015-07-19 (Sun) by よーのすけ

たぶん、日本一早いヤマハJWX-1++試乗レポート [車いすや福祉機器]

たぶん、日本一早いヤマハJWX-1++試乗レポート。それから、アルバジャパンのe-fix。ヤマハの新車が出る、ってんで、1ヶ月も前から楽しみにしていたYOTEC。そんなこと、未だかつて、ないな。

今年のヨコハマ・ヒューマン・テクノランドはすごかった。おなじみのOXエンジニアリング、日新医療機器、日本ウィールチェア、木村義肢製作研究所、ヤマハ発動機…はもちろん、パンテーラ・ジャパンにWELL、アルバジャパンにアクセス、玄人まで来てたんだから。なんかの間違いかと思った。(ヲタクな話ですいません。)

私のお目当てはもちろんヤマハの簡易電動ユニットJWX-1++。コントローラーが大幅改善された新バージョン。

私の第一候補のフレームは、OXエンジニアリングのYZ-Eというもの。JWX-1搭載仕様として開発されたフレームで、8インチの巨大キャスターが特徴だ。

私が現在使っているアイシン精機の電動ユニットはTAO LIGHIT2。トランスミッション製作会社らしく、なめらかな変速はピカイチだ。これに慣れてしまうと、ヤマハのユニットの変速時ノッキングがどうも…。アイシンに乗りつけると、他社のユニットはどれも、あのでっかくて高価なペルモビール車でさえ振り回され感を感じてしまう。振り回され感ははともかく、変速時ノッキング感は、ここ1-2年で、主な簡易電動ユニットは、、今仙電機製作所もアルバもほぼ解消してしまったから、ヤマハ特有のものになってしまった。ここはあんまり解消されていない。で、私にとってはこれが最大のネック。


代理店氏速報によると、日清医療機器のMSフレームに++搭載したものは、3日前に販売開始しているとのこと。じゃ、現物あるかな?と期待したが、何故かMSはなく、10月まで発表がないはずのOXのYZ-E++が出てる!? YOTECのいいところは、国際福祉機器展ほど殺気立っていないので、好きなだけ遊べる、ということだ。今回は特に、発表してあまりに間もなくて広報する間もなかったのか、誰も興味を示してなくて…。代理店の営業氏さえ知らなくて、驚いてたもんね。

YOTECでは毎年、車いす体験コースと称して、クランクと探査解消プレートの強烈な奴と砂利と踏切、という、ありがたーいルートが設置される。今年は「体験者以外立ち入り禁止。電動立ち入り禁止」になってたのが、「4時になったら開放するからね」と、リハビリセンターのエンジニア氏がわざわざ私に伝えに来た。それって、拙者に「やれ。」ということですかいね。


もちろんやりましたさ。気になっていたYZ-E++とe-fix。

両者とも、動作反応が自分のとはだいぶ違うので、かなりギクシャクするが…。

それでも、YZ-E++は、クランクは、付きそうスタッフがほれぼれするほど難なく突破、砂利&段差解消プレート越え(砂利上に薄い人工芝が乗せてあって真ん中に段差解消プレートが乗っている。砂利とは気づかないで突っ込んじゃうのでトラップとしてはたいしたもんだ。段差解消プレートはかなりの角度があるものだったし、初心者はまあ電動でも無理だろうな。)も、すんなりと。問題の踏切は、と、これも拍子抜けするほどあっさり越えちまった。見物していたエンジニア氏が、「えー、この障害物、こんなにあっさりクリアされちゃったの、初めてだよー」とブーイング。

「こんなにとんがったキャスターで、線路の溝越えるかね。恐るべしヤマハ、いやOXか。」というのが、日本屈指の横浜リハビリテーションセンターの主席(?)エンジニア氏の評価でした。

キャスター径が大きくなると、ターンのキレが悪くなるとかいいますが、試乗した限りではあまり気になりませんね。まあ、このあたりは、車両感覚、反応スピードその他に慣れてない状態で乗ってますので何とも言えませんが。クランク突破?そりゃ、標準安全使用のデモ機でそれくらいできなかったら、ガイドヘルパー抜きで電動乗れないよ。

YOTECののとやかさを最大限利用して、ヤマハの営業氏におつきあいしてもらい、走り出しと制動距離の感度調整をいろいろいじくって試させてもらいました。コントロールレバーの感度、両者を別々に設定できます。アイシンのタオライトに近づけるとしたら?というお題でやってみて、さらに嗜好をプラスしたところ、どうやら、コントロールのアソビは大きく、走り出しの感度は早く、制動距離は長く、という、「なんかちょっとヤバくね?」という設定が、私の好みであることが判明。これにはそれなりの理由があって、不随意運動で、レバーを固定しているフリして実はできてないので、緩んだときに感度が高いとカタッとスピードが落ちてガッタン来るみたい。それがヤマハ特有のノッキング感を助長してるっぽい。制動距離を長くして、コントロールレバーのアソビを大きくすると、不随意運動をある程度吸収できるらしい。私の場合。


とはいえ、速度が伸びるまでがやっぱり気になる、ヤマハのノッキング。これさえなきゃパーフェクトなんだけど。


で、このノッキング感が解消され、パワーもあるのが、アルバ・ジャパンのe-fix。
去年の春試乗したときは、ヤマハ以上のノッキング仕様で、ダメだこりゃ、と思ったのだが。今回のバージョンアップで突然変わった。モーター音もほとんどなく、走りがなめらかになった。スイッチ入れたときの電子音もないのが、私としてはすごく助かる。ヤマハもスイッチオンの電子音くらい、オプションで外してくれないかなあ。

このe-fix、むっちゃ感度高く設定されていたのと、さすがは外国製、見慣れないでっかいフレームに搭載されていたのとで、クランクはさすがの私もこすってしまった。砂利と段差解消プレートは難なくクリア。線路もクリア。YZ-E++と違って、なんかパワーで押し切りました感はあるが…。あと、このコントロールレバー、ちょっと引っ張ると、いとも簡単にすっぽ抜ける。外国製のコントロールレバーは、みな抜ける仕様が好きなんだろうか。

とはいえ、コントロールボックスはでかくて車載の邪魔になりそうだし、バッテリーも巨大だ。細やかなユーザビリティについては、ヤマハ圧勝な気がする。

だいたい、日本の交付基準からしたらべらぼうに高いしね。走りのなめらかさのためだけに、それだけの金額を積む価値が私にあるか。走りのなめらかさ、なんてのは、1時間も乗りゃ、慣れるような気がするしね。

日本車では標準で搭載できるフレームがないので、どれに付けてもフレームメーカー保証外になる。しかし、逆に言えば、どれにどう付けても、強度さえあれば大丈夫なわけで。オットーボックにでも積むか。あれなら確実に積める。

ユニットメーカーは自信満々だったが、経験的に言うと、ユニットメーカーの自信満々って危ないのだよね。

ちなみに、パワーが大きいってことは、それだけ無理な登坂もできてしまう、ってことで、その登坂に耐えられるだけのバランスを持つフレーム、となると、フレームのシャーシを伸ばすことになり、小回りがきかなくなる可能性が出てくる。体重90キロ越えの大男ならともかく、40キロにも満たないようなモスキート級には、巨大パワーはむしろ危険だ。アイシン精機レベルのトルクでも「体重軽くて上がれるからといって登っちゃだめですよー」と言われている角度があるくらいだから。


2013年の暮れに、現簡易電動のメーカー替えを決意して以降、紆余曲折は関係者一同覚悟の上ながら、ぐるぐる回る回る、ようやく今年の6月に、第一候補のフレームが、OXエンジニアリングのYZ-Eに決まってデモ機お取り寄せできたと思ったら、「受け金具が変わるとフレーム変わるんで…。微妙な設定どーなるかわかりません。10月の福祉機器展までには現物ができるはずですが…。」のOXの事情説明で、振り出しに戻った。1ヶ月後に新製品が出るとわかっていて、それ見ないで作らない方がいい。さらに、「YOTECでユニットは出展されるはずだから、それ見て弊社(代理店兼メーカー)で作る?冗談じゃない、10月にいいのが出るとわかっていて、弊社でオーダーフレームなんて、そんなコワいこと、僕はできません。(しかも相手がはづきさんだし)」という、代理店の営業氏のもっともな事情で、10月までストップが決定した。はずだったが。

このYOTECで、思いがけずYZ-E++乗れて、よっしゃあ、と思ったところがまさかのダークホース。うーん、うーん、うーん。

2015-07-26 (Sun) by よーのすけ

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車椅子で彷徨えば扉
Yoonosuke Hazuki[Mail_ocean@mbc.nifty.com]