常々思うんですが、福祉会館とか、リハビリテーションセンターのハンディキャップ・トイレって、変なのが多いんです。第2弾。
すごく怪しかった設備が、劇的に普通になった希有な例。
もともと福祉会館で、今は社会福祉協議会や救急センターが入っている建物のハンディキャップ・トイレです 。スペースは非常に広くて、手前にはオストメイトとベッドが設置されてます。
よーのすけが、まず不思議だったのは何よりも吊り輪。座ったら届かないし。多分、ここを利用された方が要求したのでしょうけれど、これはユニーク。
このトイレ、両側に手すりがあるのはあるんですが、右がウォシュレットのコンソールパネル、左がトイレットロール受けになっていて、つかまれません。つかまれなくはないですが、くっついてるモノがじゃましてつかまりにくい。「広い方がいいよね。」「背中にペーパー付けたら届かないじゃん。」「仕方ない。手すりに下げるか」「ペーパー使えないのでウォシュレットになりませんかね。」「付けましょう。でも、コンソールパネル付けるところがないね。後の壁に付けようか。」「まさかそうはいかないだろう。仕方ない、左の手すりに付けよう。」かくて哀れな手すりの運命はいかに。
そんな会話が聞こえてきそうなトイレです。手すり大好きなよーのすけには実に使いにくいトイレです。
吊り輪付きトイレがこのサイトに登場したのが2004年のこと。
その9年後の2013年、このトイレを再訪しましたらば、見事に改造されており、怪しくも何ともない、普通の汎用トイレに生まれ変わっておりました。
吊り輪付き時代に撮ったのとほぼ同じアングルの写真です。便器が90度向きが変わって、左側が壁になり、ちゃんと壁面に、水洗ボタン、トイレットペーパー、おしり洗浄のリモコンが設置できるようになりました。 奥行きが浅くて横長だったこのトイレ室、10平米もあるのに、以前は便器の正面に車倚子を置くスペースすらなくて、ほぼ全部無駄なスペースだったんです。安いワンルームマンションが、どうかしたら15平米ですもんネ。便器の向きが変わったことで、車倚子で動けるスペースが出来ました。
洗面台の横には、オストーマ設備が設置されていました。オストーマ設備を設置するために、リフォームをしたと思われます。
多くのオストーマ設備新設が、便器や洗面台の配置はそのままに、無理矢理オストーマ設備をくっつけた結果、車倚子での便器や洗面台へのアクセスが出来なくなるケースが多いのですが、ここは、根本的にリフォーム出来たようです。折しも、再訪したその日、会議室では、オストメイト協会の会合が開催されておりました。ここは、そういう用途の建物だもんねえ。もともと。
天井の、ごっついバーが、かつて吊り輪があったことを物語っています。